トヨタ

【車両紹介】トヨタ bB Z X Version (NCP31) '03

■ 基本スペック (ノーマル時)

項目スペック
メーカートヨタ
駆動方式FF
エンジン1NZ-FE 直列4気筒
総排気量1,496cc
最高出力109ps / 6,000rpm
最大トルク14.4kgf・m / 4,200rpm
全長×全幅×全高3,845×1,690×1,640mm
車両重量1,070kg
トランスミッション4速AT

■ ゲーム内での特性・オススメセッティング

特性: 「クルマ型ミュージックプレーヤー」というコンセプトで開発された、2000年代の若者文化を象徴する一台。その本質は、速く走ることではなく、自分好みにカスタムし、仲間との時間を楽しむための「箱」。 当然、スポーツ走行は全く想定されていない。背の高い箱型のボディは空気抵抗が大きく、重心も高い。エンジンは非力で、足回りも柔らかい。首都高のステージにおいては、その全てが弱点となる。このクルマでバトルに挑むこと自体が、最高難易度のチャレンジと言えるだろう。

オススメセッティング:

  • ライトチューン向け (Lv.3程度)
    • 方向性: とにかく「走る・曲がる・止まる」の基本性能を、マトモなレベルまで引き上げる。
    • 足回り: スポーツサスペンションで徹底的にローダウンし、ロールを抑制。
    • タイヤ・ブレーキ: ハイグリップタイヤと強化ブレーキは必須。
    • ボディ剛性: タワーバーでボディを固め、少しでもハンドリングの応答性を上げる。
  • フルチューン向け (Lv.MAX)
    • 方向性: 「走るクラブ」を、冗談と本気の狭間に存在する「最速の箱」へ。
    • パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化し、ターボ化。ヴィッツRS用のエンジンに換装するのも面白い。200psも出せば、その見た目とのギャップでライバルを驚かせることができる。
    • 軽量化: 徹底的な軽量化。内装を全て剥ぎ取り、ドンガラ仕様にする。
    • その他: ナイトラス・オキサイド・システム(ニトロ)を搭載し、直線だけでも一矢報いる。

■【評価と立ち位置】

  • 国内での評判:『2000年代“ストリートカルチャー”の象徴』 その個性的なデザインと、「箱」としてのカスタムのしやすさから、若者を中心に爆発的なヒットを記録。VIPカスタム、オーディオカスタム(ダイコック)、スポコンなど、あらゆるストリートカルチャーと結びついた、2000年代を代表する一台。
  • 国外での評判:『アメリカの若者の心を掴んだ“Scion xB”』 トヨタが北米の若者向けに立ち上げたブランド「サイオン(Scion)」の初代「xB」として販売され、アメリカでも大成功を収めた。手頃な価格と、自己表現のキャンバスとなるそのユニークなコンセプトは、アメリカのカスタムカルチャーにも大きな影響を与えた。
  • ゲーム内での評価:『究極の“ネタ車”にして、最高の“精神修行”』 速さを求めるなら、絶対に選んではいけないクルマ。しかし、このクルマでGT-Rを抜き去った時の快感は、他のどんなクルマでも味わえない、麻薬的なものがあるだろう。バトルに勝つことだけが目的ではない、というゲームの奥深さを教えてくれる「走る哲学者」。全てのライバルを油断させる、最高のジョーカー。

■ 辛口コラム:速さだけが、クルマの価値じゃない

首都高という戦場において、bBは、丸腰で戦地に赴くようなものだ。 パワーも、空力も、コーナリング性能も、何一つない。あるのは、スクエアなボディと、ライバルをなめきったような、愛嬌のある顔つきだけ。 だが、考えてみてほしい。誰もが同じようにGT-Rやスープラをフルチューンして、コンマ1秒を競う。その戦いに、本当に個性はあるのか? そんな中で、一台だけ悠然と走るbB。その姿は、あまりにも異質で、あまりにもロックだ。 bBは、我々に教えてくれる。速さという、たった一つの物差しだけでクルマを語ることの、なんとつまらないことか。そして、自分だけのスタイルを貫くことが、何よりもカッコいいのだ、と。

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