
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | マツダ |
駆動方式 | FF |
エンジン | L3-VE 直列4気筒 NA |
総排気量 | 2,260cc |
最高出力 | 178ps / 6,500rpm |
最大トルク | 22.0kgf・m / 4,000rpm |
全長×全幅×全高 | 4,670×1,780×1,445mm |
車両重量 | 1,360kg |
トランスミッション | 5速MT/AT |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: 「Zoom-Zoom」を掲げたマツダのブランド改革を牽引した、スポーティなミドルクラスハッチバック。このクラスのFF車としては異例なほど、フロントにダブルウィッシュボーン、リアにマルチリンク式のサスペンションが与えられ、非常に素直でコントローラブルなハンドリング特性を持つ。 突出したパワーはないものの、2.3Lエンジンによるトルクフルな走りと、安定したシャシー性能により、どんなプレイヤーでも安心して踏んでいける懐の深さが魅力。本格的なスポーツカーへのステップアップとして、FFの基本を学ぶには最適な一台。
オススメセッティング(B案):
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: 優れたシャシー性能をさらに引き出す。
- 足回り: タイヤをハイグリップなものに交換し、サスペンションをスポーツタイプに交換するだけで、ハンドリングが劇的にシャープになる。
- 吸排気系: マフラーやエアクリーナーを交換し、エンジンのレスポンスを向上させる。NAエンジンならではのサウンドも楽しめる。
- ボディ剛性: タワーバーを装着し、ボディのヨレを抑えることで、サスペンションがより正確に動くようになる。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: FFの優等生を、格上を食う「ジャイアントキラー」へと変貌させる。
- パワーユニット: このクルマの最大の弱点はパワー不足。パワーユニットを最大まで強化し、ターボ化に踏み切ることで、全く別のクルマへと生まれ変わる。(史実では、このエンジンをターボ化したマツダスピードアテンザが存在する)
- 駆動系: FFの弱点であるトラクション不足を補うため、強力な機械式LSDは必須。
- 軽量化: 徹底的な軽量化で、持ち前の軽快なハンドリングにさらに磨きをかける。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『Zoom-Zoomの象徴』 2000年代初頭、経営不振に喘いでいたマツダの完全復活を印象付けた大ヒット作。欧州車のような洗練されたデザインと、クラスの常識を覆すスポーティな走りは、当時のセダン/ハッチバック市場に衝撃を与え、数々のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞。マツダというブランドの価値を大きく引き上げた歴史的な一台。
- 国外での評判:『退屈なセダン市場の革命児』 「Mazda6」として販売された海外でも、その評価は極めて高い。特に、走りを重視する欧州市場では、同クラスのドイツ車と比較されるほどのハンドリング性能が絶賛され、世界的な大ヒットを記録。「実用的なファミリーカーでも、運転は楽しめる」という、現在のマツダにも繋がる哲学を世界に知らしめた。
- ゲーム内での評価:『信頼できる、中堅の優等生』 序盤から中盤にかけて、FFクラスで戦うプレイヤーにとって、非常に頼りになる相棒。突出した性能はないが、目立った欠点もなく、安定した走りで着実にCPを稼ぐことができる。チューニングの効果が素直に挙動に現れるため、セッティングの基本を学ぶための教材としても最適。このクルマを卒業する頃には、プレイヤーは一段上のレベルへと成長しているだろう。
■ 辛口コラム:誰もが楽しめる「楽しさ」という名の革命
スーパーカーのような非日常も、タイプRのような過激さもない。アテンザは、どこにでもいる、ごく普通のハッチバックだ。だが、その「普通」こそが、このクルマが起こした革命の凄さなのだ。 買い物や通勤といった、退屈なはずの日常の移動。その道中で、ふとコーナーを一つ曲がった時に「お、なんだか楽しいぞ」と思わせてくれる。そんな、ささやかだが確かな「運転の喜び」を、特別な人だけでなく、誰もが手にできる価格で実現した。 首都高の最高速バトルでは、主役にはなれないかもしれない。だが、このクルマがきっかけで「走る楽しさ」に目覚め、より速いマシンへとステップアップしていったドライバーは、数え切れないほどいるはずだ。アテンザは、そんな全ての走り屋の原点にある、偉大なる「普通のクルマ」なのである。