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【車両紹介】日産 スカイライン GT-R V-spec II (BNR32) '94

■ 基本スペック (ノーマル時)

項目スペック
メーカー日産
駆動方式4WD (ATTESA E-TS)
エンジンRB26DETT 直列6気筒 ツインターボ
総排気量2,568cc
最高出力280ps / 6,800rpm
最大トルク36.0kgf・m / 4,400rpm
全長×全幅×全高4,545×1,755×1,355mm
車両重量1,500kg
トランスミッション5速MT

■ ゲーム内での特性・オススメセッティング

特性: レースで勝つためだけに生まれた、伝説の第二世代GT-R。その心臓部には、600馬力以上のチューニングにも耐えると言われる、鋳鉄ブロックのRB26DETTエンジンを搭載。最大の特徴は、FRを基本としながら、後輪のスリップを検知すると瞬時に前輪へ駆動力を配分する電子制御4WD「ATTESA E-TS」。 これにより、4WDの弱点であるアンダーステアを消し、FRのような鋭い回頭性と、4WDの圧倒的なトラクション性能を両立した。その走りは、ただひたすらに速さを追求する、極めて効率的で冷徹なもの。

オススメセッティング:

  • ライトチューン向け (Lv.3程度)
    • 方向性: 封印されたRB26DETTの真の力を解放する。
    • パワーユニット: RB26は、ECUの書き換えとブーストアップだけで、いとも簡単に400ps近くを発生させる。まずはこの封印を解くことから始まる。
    • 吸排気系: マフラーを交換し、RB26特有の乾いたサウンドと、ターボの吸気音を楽しむ。
    • ブレーキ: V-spec IIはブレンボ製ブレーキを標準装備するが、パッドをサーキット用に交換するだけで、さらにコントロール性が向上する。
  • フルチューン向け (Lv.MAX)
    • 方向性: 湾岸の「悪魔のZ」と対をなす、「北の怪獣」ゴジラを覚醒させる。
    • パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化し、シングルターボ化、2.8L化を行う。1000psを超えるパワーを、ATTESA E-TSが余すことなく路面に伝える。
    • ボディ: 徹底的な軽量化とロールケージによる剛性アップ。
    • 駆動系: ATTESA E-TSの前後トルク配分を調整し、よりFRに近い挙動にセッティングすることも可能。

■【評価と立ち位置】

  • 国内での評判:『無敗の神話』 全日本ツーリングカー選手権(JTC)において、参戦した29レース全てで勝利するという、漫画のような「無敗神話」を打ち立てた。その圧倒的な強さから、ライバルを置き去りにする姿は「バックミラーに映るRは、だんだん小さくなる」とまで言われた。日本のモータースポーツ史における、絶対的な象徴。
  • 国外での評判:『ゴジラ』 オーストラリアのツーリングカー選手権に参戦した際、現地のV8マシンをいとも簡単に周回遅れにし、そのあまりの強さから「日本から来た怪獣、ゴジラ(Godzilla)」と名付けられた。そのニックネームは世界中に広まり、R32 GT-Rは海外のJDMファンにとって神のような存在となっている。
  • ゲーム内での評価:『絶対王者』 90年代の国産スポーツカーの中で、総合性能で選ぶなら、このR32 GT-Rが筆頭候補となる。その圧倒的な安定性とトラクションは、どんなコース、どんな天候でも、誰が乗っても速いという絶対的な安心感を与える。速さを求める全てのプレイヤーが、一度は手にすることになる、首都高の絶対王者。

■ 辛口コラム:強すぎて、ごめんなさい。

R32 GT-Rの物語は、常に「勝ちすぎた」という言葉と共にある。 ツーリングカーレースでは、勝ちすぎて、ライバルがいなくなり、カテゴリーそのものを終焉に追いやってしまった。オーストラリアでは、勝ちすぎて、ルールが変更され、活躍の場を奪われた。 それは、R32 GT-Rが、単なる「速いクルマ」ではなく、その時代の常識や秩序を破壊するほどの「突然変異」だったことの証明だ。 このクルマのステアリングを握ることは、その栄光と、そして強すぎるが故の孤独を、追体験することでもある。ライバルを置き去りにしたバックミラーの先に、一体どんな景色が見えるのか。それを確かめる資格は、このクルマを選んだ者にしか与えられない。

-日産