
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | マツダ |
駆動方式 | 4WD |
エンジン | PE-VPH 直列4気筒 (e-SKYACTIV G 2.0) |
総排気量 | 1,997cc |
最高出力 | 156ps / 6,000rpm |
最大トルク | 20.0kgf・m / 4,000rpm |
全長×全幅×全高 | 4,460×1,795×1,440mm |
車両重量 | 1,450kg |
トランスミッション | 6速AT |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: 「魂動デザイン」を深化させ、世界で最も美しいハッチバックと評される一台。その最大の武器は、ライバルを圧倒する流麗なスタイリングにある。 4WDシステムは安定志向で、どんな路面でも安心してアクセルを踏めるが、1.4トンを超える車重に対して156psというパワーは明らかに力不足。シャシー性能も、かつての「Zoom-Zoom」時代のようなキビキビ感は薄れ、乗り心地を重視した穏やかなもの。ノーマル状態では、スポーツ走行よりも、その美しい姿を眺めながらのナイトクルージングが似合う。
オススメセッティング(B案):
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: 眠っているスポーツ性能を目覚めさせる。
- 足回り: ローダウンサスとスポーツタイヤへの交換は必須。腰高感をなくし、コーナリング時のロールを抑えることで、ようやくスポーツ走行のスタートラインに立てる。
- 吸排気&ECU: パワー不足を補うため、吸排気系の効率を上げ、ECUチューンで少しでもレスポンスとパワーを上乗せしたい。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: 美しいボディに、中身も伴ったパフォーマンスを与える。
- パワーユニット: このクルマで本気で戦うなら、ターボ化は避けて通れない。パワーユニットを最大まで強化し、300psオーバーを目指すことで、ようやくその美しい見た目に見合う速さを手に入れられる。
- 軽量化: 徹底的な軽量化で、重厚な乗り味を軽快なものへと変化させる。
- 駆動系: 4WDのトルク配分をリア寄りに設定し、アンダーステアを解消。よりアグレッシブなコーナリングを可能にする。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『プレミアムブランドへの脱皮』 内外装のデザインと質感は、もはや大衆車ブランドの域を超え、欧州のプレミアムブランドに匹敵すると絶賛されている。その一方で、かつてのマツダ車が持っていた分かりやすいスポーティさ、人馬一体感を懐かしむ声も少なくない。マツダが「Zoom-Zoom」から、より上質な「大人のブランド」へと脱皮を図る過渡期の象徴とも言える一台。
- 国外での評判:『ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー受賞』 そのデザインは世界中で高く評価され、2020年の「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」という最高の名誉に輝いた。多くの海外メディアが、その芸術的な造形と、クラスを超えた内装の質感を称賛。パフォーマンスよりも、クルマが持つ「美」や「上質さ」で勝負する、マツダの新たな挑戦として受け止められている。
- ゲーム内での評価:『磨けば光る、原石』 ノーマル状態では、その美しい見た目とは裏腹に、パフォーマンスは平凡。序盤のプレイヤーが、見た目に惹かれて選ぶことが多いだろう。しかし、その素直なシャシー特性はチューニングのベースとして優れており、時間とCPをかけてじっくり育てていくことで、自分だけの一台を創り上げる喜びを教えてくれる。まさに「磨けば光る原石」のような存在。
■ 辛口コラム:美しさの代償に、失った「Zoom-Zoom」
このクルマは、美しい。誰が見ても、そう思うだろう。滑らかなボディサイドにはキャラクターライン一本なく、光の映り込みだけで生命感を表現する。そのデザインを実現するため、マツダはリアサスペンションを、先代までの複雑なマルチリンク式から、よりコンパクトなトーションビーム式へと変更した。 技術者たちは血の滲むような努力で、このトーションビームを極上の乗り味に仕上げた。だが、そこにかつてのような、コーナーを攻めたくなるような「やんちゃさ」はない。 MAZDA3は、美しさという絶対的な価値を手に入れるために、マツダの魂であったはずの「Zoom-Zoom」という名の、小さな、しかし大切な何かを代償として差し出したのかもしれない。それは進化なのか、それとも…。この美しきクルマは、我々に静かに問いかけてくる。