ダイハツ

【車両紹介】ダイハツ コペン セロ (LA400K) '15

■ 基本スペック (ノーマル時)

項目スペック
メーカーダイハツ
駆動方式FF
エンジンKF-VET 直列3気筒ターボ
総排気量659cc
最高出力64ps / 6,400rpm
最大トルク9.4kgf・m / 3,200rpm
全長×全幅×全高3,395×1,475×1,280mm
車両重量850kg
トランスミッション5速MT / CVT

Google スプレッドシートにエクスポート

■ ゲーム内での特性・オススメセッティング

特性: ムーヴよりもさらに軽量(850kg)かつ低重心なボディを持つ、生粋のライトウェイトスポーツ。FFレイアウトという弱点を補って余りある回頭性の高さは、全車種中でもトップクラス。C1の連続するタイトコーナーでは、水を得た魚のようにヒラヒラと駆け抜けることができる。 パワー不足は相変わらずで、一度でもミスして速度を失うと致命的。いかに減速を最小限に抑え、運動エネルギーを維持し続けるかという「モメンタム走法」が強く求められる、究極の技巧派マシン。

オススメセッティング(B案):

  • ライトチューン向け (Lv.3程度)
    • 方向性: ノーマルでも高い旋回性能をさらに伸ばす。
    • タイヤ: 何よりもまずハイグリップタイヤへの交換が最優先。
    • サスペンション: 車高を少し下げて重心をさらに安定させる。リアを少し硬めにすることで、ターンインでの回頭性を向上させる。
    • ブレーキ: 軽量ボディゆえに制動力は高いが、コントロール性を上げるためにブレーキバランスをややリア寄りに設定するのも面白い。
  • フルチューン向け (Lv.MAX)
    • 方向性: FFの常識を覆す「曲げる」セッティングを追求する。
    • ボディ: ボディ剛性の強化は必須。シャシーの性能を100%引き出すための下準備として最優先で行う。
    • アライメント: フロントキャンバーは-3.5°以上、トーはアウトに設定。リアのトーもわずかにアウトに振ることで、タックインを誘発しやすくし、強引にでも向きを変えるセッティングを目指す。
    • LSD: 効きを最大付近まで高め、コーナー脱出時にインリフトしてもトラクションが逃げないようにする。

■【評価と立ち位置】

  • 国内での評判:『正常進化した優等生』 初代(L880K)の熱狂的なファンからは「エンジンが4気筒から3気筒になった」点を惜しむ声も聞かれるが、LA400K型はクルマとしての基本性能が飛躍的に向上した。新骨格構造「D-Frame」による高剛性ボディは、初代とは比較にならないほどの安定したハンドリングを実現。電動開閉式ハードトップを備えながら、内外装のパネルを交換できる「DRESS-FORMATION」というユニークな試みもあり、より幅広い層に向けた「開かれた軽スポーツ」として市場に受け入れられた。
  • 国外での評判:『凝縮された日本の技術』 こちらも正規輸出は稀だが、JDMファンからは「A tiny technological marvel(小さな技術の驚異)」として注目されている。特に、軽自動車規格という厳しい制約の中で、電動ハードトップという複雑な機構を成立させている点が高く評価されている。マツダ・MX-5(ロードスター)と比較され、「まるで4分の3スケールのようだ」と、そのコンパクトさが愛されている。
  • ゲーム内での評価:『C1最速の外科用メス』 ムーヴが「C1の番人」なら、コペンは「C1のスペシャリスト」。その挙動はまるで外科医が使うメス(スカルペル)のように鋭利で、ライン取りの精度がそのままタイムに直結する。オンラインでは、このマシンで上位に食い込むプレイヤーは「変態(褒め言葉)」の称号を得る。パワー差で離された大排気量車を、コーナー区間だけで抜き返すその姿は、多くのプレイヤーにとって畏敬の対象となるだろう。

■ 辛口コラム:失われた「特別なエンジン」と引き換えに得たもの

2代目コペンは、間違いなく良いクルマだ。剛性は上がり、快適性も増し、誰が乗っても楽しめる間口の広さも手に入れた。だが、クルマ好きとは天邪鬼な生き物で、その「優等生」ぶりを見てこう思うのだ。「初代の、あのじゃじゃ馬感はどこへ行った?」と。 最大の論点は、やはりエンジン。ムーヴカスタムにも搭載されていた4気筒の名機「JB-DET」を捨て、より現代的で効率の良い3気筒「KF-VET」へと換装された。スペック上の差は僅かだが、フィーリングの差は大きい。モーターのように滑らかに回った4気筒の「特別感」に対し、3気筒はどこか「実用的」な鼓動が拭えない。 それは、時代の流れと言えばそれまでだ。燃費、コスト、環境性能。スポーツカーとて無視できない現代の価値基準に適応した結果なのだろう。だが、非効率の中にこそ宿るロマンや魂というものも確かにある。このコペンは、かつての鋭利なナイフのような輝きと引き換えに、誰もが安心して使える万能カッターとしての道を選んだのかもしれない。

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