トヨタ

【車両紹介】トヨタ マークX 350RDS (GRX133) '16

■ 基本スペック (ノーマル時)

項目スペック
メーカートヨタ
駆動方式FR
エンジン2GR-FSE V型6気筒
総排気量3,456cc
最高出力318ps / 6,400rpm
最大トルク38.7kgf・m / 4,800rpm
全長×全幅×全高4,795×1,795×1,435mm
車両重量1,560kg
トランスミッション6速AT

■ ゲーム内での特性・オススメセッティング

特性: チェイサーやマークIIといった、トヨタのFRセダンの伝統を受け継ぐ最後のモデル。この最終型は、フロントマスクに大胆な「X」のデザインを取り入れた、アグレッシブなスタイリングが特徴。 心臓部には、レクサスにも搭載される3.5LのV6 NAエンジン「2GR-FSE」を搭載。318psという大パワーを、NAならではのリニアなレスポンスで発生させる。JZX100チェイサーのような荒々しさはないが、より洗練され、ジェントルな速さを持つ。FRセダンとして素直なハンドリングを持ち、グリップからドリフトまでこなせる万能選手。

オススメセッティング:

  • ライトチューン向け (Lv.3程度)
    • 方向性: スポーツセダンとしての素質を、さらに引き締める。
    • 足回り: ノーマルは乗り心地が良いため、車高調でローダウン&ハードなセッティングに。ロールが減り、運動性能が向上する。
    • 吸排気系: マフラーを交換し、V6サウンドをよりスポーティなものへ。
    • LSD: 機械式LSDの装着は、ドリフトを楽しむための第一歩。
  • フルチューン向け (Lv.MAX)
    • 方向性: 最後のFRセダンを、最強のストリートマシンへ。
    • パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化し、スーパーチャージャーを装着するのが王道。NAのフィーリングを損なわずに、500ps近いパワーを手に入れられる。
    • 軽量化: 徹底的な軽量化で、セダンの重さを克服する。
    • 駆動系: ATをMTに換装することで、よりダイレクトな走りを楽しむことができる。

■【評価と立ち位置】

  • 国内での評判:『FRセダンの、最後の砦』 国産メーカーからFRセダンが次々と姿を消していく中で、手頃な価格でハイパワーなFRセダンを提供し続けた、最後の砦とも言える存在。その希少性から、生産終了が発表された際には多くのファンに惜しまれた。現在でも、カスタムベースとして非常に高い人気を誇る。
  • 国外での評判:『JDMの隠れた宝石』 基本的に日本国内専用モデル(一部アジア等で販売)のため、海外での知名度は高くない。しかし、JDMファンやドリフトコミュニティからは、「JZX100チェイサーの現代版」として認識されており、その存在を知る者にとっては非常に魅力的な一台と映っている。
  • ゲーム内での評価:『ジェントルなドリフトマシン』 JZX100チェイサーよりも挙動がマイルドで、よりコントローラブル。トルクフルなNAエンジンは、パワーバンドを気にする必要がなく、どんな回転域からでもドリフトに持ち込むことができる。安定性が高いため、初心者でもFRのドリフトを練習するには最適。フルチューンすれば、そのジェントルな仮面の下から、獰猛な本性が顔を出す。

■ 辛口コラム:さらば、愛しきFRセダン

かつて、日本の父親たちは、家族のためにセダンを選んだ。そして、そのセダンがFRであれば、父親たちは、家族に隠れて、一人で峠を攻めることができた。 マークII、チェイサー、クレスタ、そしてマークX。トヨタのFRセダンは、いつの時代も、そんな「羊の皮を被った狼」たちの、ささやかな夢の受け皿だった。 だが、その歴史も、このマークXを最後に、ついに幕を下ろした。 もう、日本の父親たちは、家族サービスと走りの楽しさを両立させるという、甘い夢を見ることはできない。マークXの生産終了は、単なる一台のクルマの歴史の終わりではない。それは、日本の、一つの“家族の風景”の終わりを告げる、少しだけ寂しい鐘の音だったのだ。

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