
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | トヨタ |
駆動方式 | 4WD (GR-FOUR) |
エンジン | G16E-GTS 直列3気筒 ターボ |
総排気量 | 1,618cc |
最高出力 | 272ps / 6,500rpm |
最大トルク | 37.7kgf・m / 3,000-4,600rpm |
全長×全幅×全高 | 3,995×1,805×1,455mm |
車両重量 | 1,280kg |
トランスミッション | 6速MT (iMT) |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: トヨタがWRC(世界ラリー選手権)で勝つためだけに開発した、ホモロゲーションモデル。その成り立ちは、もはや「ヤリスの皮を被った全く別のクルマ」。3気筒としては世界最強のターボエンジン、意のままに前後駆動力を操れる新開発の4WDシステム「GR-FOUR」、そして専用設計の3ドアボディと足回り。その全てが、速く走るためだけに存在する。 短いホイールベースと軽量なボディが生み出す、驚異的な回頭性は、ランエボやインプレッサといった先達をも凌駕する。C1のようなタイトコーナーでは、まさに水を得た魚。新世代のラリーキング。
オススメセッティング:
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: ノーマルでも極めて高いポテンシャルを、さらに引き出す。
- 駆動系: GR-FOURのモード選択が最大の武器。「NORMAL(60:40)」「SPORT(30:70)」「TRACK(50:50)」をコースに合わせて使い分けるだけで、走りが劇的に変わる。
- パワーユニット: ECUチューンで、300psオーバーは当たり前。リミッターを解除し、その真の力を解放する。
- 足回り: スポーツサスペンションでローダウンし、オンロードでの性能に特化させる。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: 首都高を、スペシャルステージ(SS)へと変える。
- パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化。3気筒ながら、400psを超えるパワーを発生させるポテンシャルを秘める。
- 軽量化: 徹底的な軽量化で、1.2トン切りを目指す。その動きは、もはやレーシングカー。
- 空力: GTウィングを装着し、高速域での安定性を確保。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『トヨタの本気、ここにあり』 豊田章男社長(当時)の「トヨタのスポーツカーを取り戻す」という号令のもと、利益度外視で開発されたと言われる、まさに情熱の塊。その本気すぎる作り込みは、世界中の自動車メーカーを驚かせ、日本の技術力の高さを改めて証明した。
- 国外での評判:『パーフェクト・テン(10点満点)』 海外のあらゆるメディアから、これ以上ないほどの賛辞で迎えられた。「完璧なパフォーマンスカー」「現代に蘇った、グループBモンスター」と評され、数々のカー・オブ・ザ・イヤーを総なめにした。ランエボとインプレッサが去った後の、ラリーレプリカの玉座に座る、正統な後継者と目されている。
- ゲーム内での評価:『新時代の“四駆の神”』 ランエボやインプレッサといった、かつてのAWDの神々と、首都高で覇権を争う存在。旧世代機よりも軽量で、よりシャープな回頭性を持つため、C1などのテクニカルコースでは、GRヤリスに軍配が上がる場面が多いだろう。GR-FOURのモード選択を駆使し、コーナーごとに最適な走りを見つけ出す、考える楽しさも提供してくれる。
■ 辛口コラム:おかえりなさい、熱狂の時代
いつからだろうか。クルマが、ただの退屈な移動の道具になってしまったのは。 効率、環境性能、快適性。そんな「正しい」言葉たちに、我々の胸を熱くした「走りへの情熱」は、どこかへ追いやられてしまった。 そんな時代に、GRヤリスは現れた。 ラリーで勝つ。ただ、その一つの目的のために、採算も、常識も、全てを無視して作られた、狂気の塊。 その走りは、我々に思い出させてくれる。クルマとは、こんなにもエキサイティングで、こんなにも面白いものだったのだと。 GRヤリスの登場は、一つの事件だ。それは、90年代の、あの熱狂の時代の再来を告げる、高らかなファンファーレなのである。