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【車両紹介】トヨタ スープラ 2.5GT TWIN TURBO R (JZA70) '93

■ 基本スペック (ノーマル時)

項目スペック
メーカートヨタ
駆動方式FR
エンジン1JZ-GTE 直列6気筒 ツインターボ
総排気量2,491cc
最高出力280ps / 6,200rpm
最大トルク37.0kgf・m / 4,800rpm
全長×全幅×全高4,620×1,745×1,300mm
車両重量1,500kg
トランスミッション5速MT

■ ゲーム内での特性・オススメセッティング

特性: 偉大すぎる後継車「JZA80スープラ」の影に隠れがちだが、後のJDM黄金期を築く礎となった名車。この後期モデルに搭載された2.5Lツインターボ「1JZ-GTE」エンジンは、後の2JZへと続く、トヨタの伝説的な直6ターボエンジンの始祖である。 その走りは、典型的な90年代のGTカー。長いホイールベースと重量級のボディは、高速域で抜群の安定性を生み出す一方、タイトコーナーは苦手。パワーで押し切る直線番長的なキャラクターを持つ、生粋の湾岸ランナー。 この「ツインターボR」は、ビルシュタイン製サスやトルセンLSDを標準装備した、最も走りに振ったグレード。

オススメセッティング:

  • ライトチューン向け (Lv.3程度)
    • 方向性: GTカーとしての長所を伸ばし、弱点を補う。
    • パワーユニット: 1JZエンジンは非常に頑丈。ECUチューンとブーストアップで、400ps近くまで簡単に出力向上できる。
    • 足回り: スポーツサスペンションでローダウンし、高速安定性に磨きをかける。
    • 軽量化: ステージ1の軽量化だけでも、動き出しの重さが軽減されるのが体感できる。
  • フルチューン向け (Lv.MAX)
    • 方向性: 伝説の始まりを、現代の伝説へと昇華させる。
    • パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化し、シングルターボ化。1JZは非常に高回転まで気持ちよく回るため、600psオーバーのパワーと官能的なサウンドを両立できる。
    • ボディ: 徹底的な軽量化と剛性アップ。
    • 駆動系: 機械式LSDを装着し、ドリフトマシンとしての素質を開花させるのも面白い。

■【評価と立ち位置】

  • 国内での評判:『1JZ伝説のオリジン』 7Mエンジンを搭載した前期型とは一線を画す、1JZ-GTE搭載の後期型は、今なおチューニングベースとして高い人気を誇る。「ナナマルスープラ」の愛称で親しまれ、その角張った80年代的なスタイリングと、1JZのパワフルな走りの組み合わせは、多くのファンを魅了している。
  • 国外での評判:『忘れられた、偉大な兄』 海外では、後継のA80スープラがあまりにも有名になりすぎたため、その影に隠れてしまった存在。しかし、近年ではJDMクラシックカーブームの中で再評価が進んでいる。特に、ドリフトシーンでは、頑丈でパワフルな1JZエンジンを搭載したFRとして、非常に人気が高い。
  • ゲーム内での評価:『元祖・湾岸のクルーザー』 そのキャラクターは、三菱GTOや日産Z32と非常に近い「高速巡航型GT」。C1のようなテクニカルコースでは、その重さ故に苦戦するが、湾岸線に持ち込めば、1JZの伸びやかなパワーと、FRらしい豪快な走りを存分に楽しめる。80スープラへと続く、スープラの歴史を感じながら走るには、最高の相棒。

■ 辛口コラム:伝説と伝説の、架け橋

A70スープラは、常に比較され続けてきた。先代の「セリカXX」とは、その血の繋がりを。そして、後継の「A80スープラ」とは、そのあまりにも偉大な功績を。 伝説と伝説に挟まれたA70は、いわば「谷間の世代」だ。 だが、このクルマがなければ、A80スープラの伝説も、そして何より「JZエンジン」の神話も、始まらなかった。A70は、トヨタのスポーツカー史における、過去と未来を繋ぐ、最も重要な「架け橋」だったのだ。 我々はそのステアリングを握る時、単なる一台のGTカーを運転しているのではない。A80へと続く、偉大なる伝説の序章を、自らの手で走っているのである。

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