
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | トヨタ |
駆動方式 | FR |
エンジン | 1JZ-GTE VVT-i 直列6気筒 シングルターボ |
総排気量 | 2,491cc |
最高出力 | 280ps / 6,200rpm |
最大トルク | 38.5kgf・m / 2,400rpm |
全長×全幅×全高 | 4,715×1,755×1,400mm |
車両重量 | 1,480kg |
トランスミッション | 5速MT / 4速AT |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: 一見すると、ごく普通の4ドアセダン。しかし、そのボンネットの下には、A70スープラに搭載された1JZ-GTEを、シングルターボ化とVVT-i(可変バルブタイミング機構)で武装した、新世代のモンスターエンジンが眠っている。 低回転から発生する強大なトルクと、FRレイアウト、そしてセダンならではの長いホイールベースが生み出す、安定しきったドリフト姿勢。その乗りやすさとチューニングポテンシャルの高さから、ドリフトの世界ではシルビアと人気を二分する、絶対的な王者として君臨している。グリップ走行でも、そのパワーと安定性で高い戦闘力を発揮する万能選手。
オススメセッティング:
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: ドリフトマシンとしての素質を、手軽に開花させる。
- 吸排気&ECU: ブーストアップとECUチューンは、1JZの封印を解くための最初のステップ。400ps近くまで一気にパワーアップする。
- 足回り: 車高調と機械式LSDの導入は必須。長いホイールベースを活かし、安定したドリフトが可能になる。
- その他: フロントの切れ角アップは、ドリフトアングルを維持するために非常に効果的。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: D1グランプリを戦う、究極の4ドアドリフトマシンへ。
- パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化し、大型のシングルタービンに交換。1JZは非常に頑丈で、700psを超えるパワーにも対応する。
- 軽量化: 徹底的な軽量化で、セダンとは思えない軽快な動きを手に入れる。
- 駆動系: シーケンシャルミッションや強化クラッチを導入し、強大なパワーを確実に路面に伝える。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『羊の皮を被った、ドリフトキング』 普段は家族を乗せる快適なセダンとして、週末はサーキットや峠でタイヤスモークを上げるドリフトマシンとして。その二面性から、「羊の皮を被った狼」の代名詞的な存在となった。特にドリフトシーンでの人気は絶大で、生産終了から20年以上が経った今でも、D1グランプリのトップカテゴリーで活躍している。
- 国外での評判:『世界が憧れる“JZX”』 日本国内専用モデルでありながら、その名は世界中のドリフトファンの間に轟いている。「JZX」という型式名は、パワフルで信頼性の高いFRセダンの象徴として、一種のブランドとなっている。海外のドリフトイベントでは、輸入されたチェイサーがヒーローとして迎えられることも少なくない。
- ゲーム内での評価:『安定度No.1のドリフト番長』 シルビアや180SXが軽快な動きでコーナーを舞うのに対し、チェイサーはその長いホイールベースを活かし、安定しきったハイスピードドリフトを得意とする。初心者でもドリフトのきっかけが掴みやすく、上級者になれば、その安定性を武器に、どんな相手にも負けない飛距離と角度を誇る。ドリフトを極めたいなら、避けては通れない一台。
■ 辛口コラム:お父さんのセダンが、一番速かった
子供の頃、父親が運転するセダンの後部座席は、退屈な場所だった。 だが、もし、そのセダンがチェイサーのツアラーVだったら? 学校からの帰り道、少しだけ遠回りした峠道。いつもは穏やかな父親が、少しだけアクセルを深く踏み込む。窓の外を流れる景色が、いつもより少しだけ速くなる。背中をシートに押し付ける、心地よい加速G。 チェイサー ツアラーVは、そんな「羊の皮を被った狼」という言葉を、最もドラマチックに体現したクルマだ。それは、家族のためのセダンでありながら、乗り手の心の奥底に眠る「走り屋の魂」を、いつでも呼び覚ますことができる、魔法のスイッチなのだ。