三菱

【車両紹介】三菱 エクリプス GT (DK4A) '05

■ 基本スペック (ノーマル時)

項目スペック
メーカー三菱
駆動方式FF
エンジン6G75 V型6気筒
総排気量3,827cc
最高出力276ps / 5,750rpm
最大トルク36.0kgf・m / 4,500rpm
全長×全幅×全高4,805×1,839×1,369mm
車両重量1,575kg
トランスミッション6速MT / 5速AT

■ ゲーム内での特性・オススメセッティング

特性: かつて4G63ターボエンジンと4WDで一世を風靡したエクリプスの、最終モデル。その中身は、過去のモデルとは全くの別物。北米市場の好みに合わせ、大排気量V6エンジンをフロントに搭載した、マッスルカー的な性格のFFクーペへと変貌を遂げた。 3.8L V6エンジンがもたらす大トルクは魅力的で、直線加速は力強い。しかし、1.5トンを超える重い車重とFFレイアウトの組み合わせは、強烈なトルクステアとアンダーステアを生み出す。コーナリング性能よりも、大陸的な直線番長キャラクターを持つ一台。

オススメセッティング:

  • ライトチューン向け (Lv.3程度)
    • 方向性: 最大の弱点であるアンダーステアを抑制する。
    • サスペンション: スポーツサスペンションを組み、リアの減衰力とスプリングレートを硬めに設定。車高も前下がりにすることで、フロントに荷重をかけ、回頭性を向上させる。
    • タイヤ・ブレーキ: 重い車体を制御するため、ハイグリップタイヤと強化ブレーキは必須。
    • LSD: 強力な機械式LSDを装着し、コーナー立ち上がりでのトラクション抜け(内輪の空転)を抑える。
  • フルチューン向け (Lv.MAX)
    • 方向性: 巨大なトルクを活かす、湾岸線専用の異端マシンへ。
    • パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化し、スーパーチャージャーを追加するのが面白い。V6の大排気量と相まって、中速域から圧倒的なトルクを発生させるモンスターになる。
    • 駆動系: FFのままでは強大すぎるパワーを受け止めきれないため、4WDへの換装も視野に入る。(ゲームの仕様による)
    • 軽量化: 徹底的な軽量化で、少しでも軽快な動きを手に入れる。

■【評価と立ち位置】

  • 国内での評判:『失われた、かつての面影』 日本市場では正規販売されなかったため、「逆輸入車」として一部のマニアに知られる存在。かつてのランエボと同じ4G63エンジンを搭載し、WRCでも活躍した初代・2代目の栄光を知る日本のファンからは、そのアメリカナイズされた姿を嘆く声が多い。「エクリプス」の名を持つ、全く別のクルマとして認識されている。
  • 国外での評判:『チューナーカルチャーとの決別』 主戦場である北米では、そのスタイリングとパワフルなV6エンジンで、クルージングを楽しむ層には一定の人気を得た。しかし、『ワイルド・スピード』などで描かれた、2代目までの「コンパクトで、ターボと4WDで武装したチューニングカー」としてのエクリプスを愛したファンからは、「魂を売った」と厳しく批判された。
  • ゲーム内での評価:『湾岸線のクルーザー』 そのキャラクター通り、C1や八重洲線のようなテクニカルコースは非常に苦手。強烈なアンダーステアに悩まされ、タイムを出すのは難しいだろう。しかし、ひとたび湾岸線に出れば、V6の大トルクを活かした中間加速と、重い車重がもたらす安定性で、快適なクルージング(バトル)が楽しめる。乗りこなすには、腕よりも「クルマの特性への理解」が求められる。

■ 辛口コラム:君は、誰だ?

かつて、「エクリプス」という名のスポーツカーがいた。日本の三菱が作り、アメリカの若者たちが育てた、コンパクトで、速くて、無限の可能性を秘めたクルマだった。ランエボと同じ血が流れる心臓と、四輪で大地を掴む足を持っていた。 そして今、目の前にいるこのクルマも、「エクリプス」という。 だが、その姿は、かつての面影もないほどに大きく、重くなった。心臓は、パワフルだが魂の鼓動が違うV6に。足は、大地を掴むことをやめ、ただ前に進むだけのFFになった。 一体、何があったのか。時代の流れか、市場の声か。確かなことは、かつてのヒーローが、我々の知らない姿になってしまったということだけだ。我々は、このクルマのステアリングを握りながら、問いかけずにはいられない。「君は、一体誰なんだ?」と。

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