
CYBER LFAとは
CYBER LFA。
名前はかなり直球だ。
ベース車は見た目からしてレクサス LFAと思われる。
白いボディ。
LFA独特の低いノーズ。
丸みを帯びたフェンダー。
サイドの大きなエアインテーク。
そして控えめではないリアウイング。
元のLFAは、そもそも完成度の高いスーパーカーだ。
そこへターボ化、排気量アップ風の数値、さらに外装チューン。
かなり攻めている。
辛口で言えば、これはちょっと罰当たりな仕様だ。
LFAは「音」まで含めて完成された車。
そこへターボを入れるというのは、名門オーケストラに爆竹を持ち込むようなものだ。
ただ、ゲームのカスタムカーとしては強い。
LFAの上品さを残しつつ、見た目はしっかり戦闘寄り。
“CYBER”を名乗るなら、このくらい無遠慮でもいい。
ベース車としてのレクサスLFA
レクサスLFAは、トヨタ/レクサスが本気で作った特別なスーパーカーだ。
エンジンは1LR-GUE型 4.8L V10自然吸気。
最高出力は560PS/8,700rpm。
トランスミッションは6速ASG。
さらにCFRP、つまりカーボン繊維強化樹脂を使ったシャシー/ボディ構造を採用している。LFAは生産台数500台の限定車として扱われた、かなり特殊な存在だ。
この車の凄さは、数字だけではない。
V10の回り方、音、レスポンス、軽量なCFRP構造、前後重量配分。
いわゆる「馬力で殴る車」ではなく、エンジンの質感まで作り込まれた車だ。
話し言葉で言えば、
「LFAは速い車というより、エンジン音まで調律された工芸品」
である。
だからこそ、CYBER LFAのようなターボ化はかなり刺激が強い。
元の美点を伸ばすのか。
それとも別物に作り替えるのか。
この車は完全に後者へ振っている。
外装は白ベースでかなり良い
CYBER LFAの外装は、意外とまとまりがいい。
白いボディ。
大きすぎないフロントまわり。
ボンネットダクト。
サイドの張り出し。
リアウイング。
派手さはあるが、色数を抑えているので破綻していない。
これはかなり良い。
LFAは元のデザインが強いので、変にラッピングを入れすぎると一気に安っぽくなる。
その点、この車は白を主役にしている。
そこは正解だ。
ただし、リアウイングはやや強め。
LFAの流麗なリアラインに大きな羽を置くと、上品さはかなり減る。
まあ、CYBER LFAという名前で純正のまま出てこられても困るので、これはこれでアリだ。
純正LFAが高級楽器なら、CYBER LFAはその楽器にブースターを直結したような車。
音楽性は少し壊れる。
でも音量は出る。
V10ターボ化は実車で成立するか
LFAのV10ターボ化は、理屈としては成立する。
ただし、完全にワンオフ領域だ。
純正の1LR-GUEは、高回転自然吸気として完成されている。
9,000rpm級まで回るレスポンス型エンジンにターボを付ける場合、単純に過給機を追加すれば終わり、という話ではない。
必要になる内容は以下。
- ワンオフターボマニホールド
- ツインターボまたはシングルターボ構成
- インタークーラー
- 専用サクションパイプ
- 専用エキゾースト
- 燃料系強化
- ECU制御
- 吸気温管理
- 排気温管理
- エンジン内部強化
- 冷却系総強化
- ASG/駆動系の保護
LFAは量産チューニングベースとして作られた車ではない。
RB26や2JZのように、世の中に大量のノウハウと社外部品が転がっている車とは性格が違う。
だから実車でやるなら、ショップの腕と設計力がすべてになる。
パーツを買って付ける車ではなく、車に合わせてパーツを作る車だ。
1110ps級はどう見るべきか
ゲーム内では、かなり大きな出力が与えられている。
LFAでこの領域を狙うなら、純正エンジンの軽い強化ではなく、ほぼ競技車両寄りのフルビルドになる。
必要な内容は以下。
- 1LR-GUEベースのエンジンフルOH
- 鍛造ピストン
- 鍛造コンロッド
- 強化クランク検討
- 強化メタル
- 強化ヘッドガスケット
- ヘッドスタッド
- 強化バルブスプリング
- ツインターボ化
- 大容量インタークーラー
- 大容量燃料ポンプ
- 大容量インジェクター
- フルコン制御
- 強化クラッチ/ASG対策
- 冷却系総強化
- ブレーキ強化
- ボディ補強
この仕様は、LFAの美点である自然吸気のレスポンスやサウンドをかなり変える。
そこは好みが分かれる。
辛口で言えば、LFAでターボ化するのはかなり乱暴だ。
LFAの魅力は、ただの速さではなく、あのV10の吹け上がりと音にある。
それをターボで上書きするのは、寿司にチーズとハバネロを乗せるようなものだ。
美味い可能性はある。
だが、職人はたぶん黙る。
実車で作るなら、まず自然吸気を活かす方が美しい
LFAを現実で触るなら、まずは自然吸気の良さを残す方向が一番きれいだ。
おすすめは以下。
- 高効率エキゾースト
- ECU最適化
- 吸気系の見直し
- 軽量ホイール
- 高性能タイヤ
- ブレーキパッド強化
- フルード類強化
- サスペンション調整
- アライメント最適化
LFAは元から完成度が高い。
だから大きく壊して作るより、純正の良さを少しだけ研ぐ方が似合う。
とくに排気系は重要だ。
LFAの魅力は音にある。
ここを雑に触ると、ただうるさいだけの車になる。
LFAで一番やってはいけないのは、音を安くすること。
速さより先に、そこが冷める。
CYBER LFA再現ならターボ+空力仕様
ゲーム内のCYBER LFAに寄せるなら、自然吸気路線ではなく、完全にターボ仕様で作る。
必要なパーツは以下。
- ワンオフツインターボキット
- ワンオフエキマニ
- 外部ウエストゲート
- 大容量インタークーラー
- 専用パイピング
- 大容量ラジエーター
- オイルクーラー
- 大容量燃料系
- フルコン
- 強化エンジン内部
- 強化ASG/駆動系対策
- 大径ブレーキ
- 車高調または専用サスペンション
- 大型リアウイング
- フロントリップ
- カナード
- ボンネットダクト
ここまでやれば、CYBER LFAの方向性に近づく。
ただし、これはLFAを“強化”するというより、LFAを“別物化”する作業だ。
LFAの価値を残すなら自然吸気。
CYBER LFAを再現するならターボ。
方向性はかなり違う。
冷却系
ターボ化するなら、冷却はかなり重要になる。
必要な内容は以下。
- 大容量ラジエーター
- 大容量インタークーラー
- オイルクーラー
- ミッションオイルクーラー
- デフオイルクーラー
- 導風板
- ボンネットダクト
- フェンダーダクト
- 水温計
- 油温計
- 油圧計
- 排気温計
- 吸気温管理
LFAはCFRP構造を採用した軽量・高剛性なボディを持つ一方、ターボ化すれば熱量は大きく増える。Lexus公式資料でも、LFAは軽量化と高剛性のためにCFRPをシャシー/ボディへ採用したと説明されている。
ターボLFAで熱対策を甘く見るのはかなり惜しい。
V10は熱を出す。
過給すればもっと出す。
そこを冷やせないと、せっかくの高級V10が熱い置物になる。
燃料系
高出力ターボ化するなら、燃料系も作り直しに近い。
必要な内容は以下。
- 大容量燃料ポンプ
- ツインポンプ化
- 大容量インジェクター
- 燃料レール
- 燃圧レギュレーター
- 強化燃料ライン
- 空燃比管理
- ノック管理
- フルコン制御
- 高オクタン燃料前提のセッティング
高回転V10を過給するなら、燃料の安定供給はかなり大事だ。
燃料が足りない高級エンジンほど悲しいものはない。
LFAのV10は芸術品に近い。
そこへ薄い燃調を入れるのは、名画にマジックでヒゲを書くようなものだ。
やるなら、きっちり作るべきだ。
駆動系
LFAはFRで、トランスミッションは6速ASG。
ここがかなり大事。
純正出力でも十分に特別な車だが、CYBER LFAのような高出力仕様にするなら、駆動系は慎重に作る必要がある。
必要な内容は以下。
- ASG制御見直し
- クラッチ強化
- ファイナルギア検討
- LSD強化
- デフマウント強化
- プロペラシャフト点検
- ドライブシャフト強化
- ミッションオイルクーラー
- デフオイルクーラー
- マウント類強化
LFAは一般的なチューニングベースではない。
つまり、駆動系パーツもほぼ専用対応になる。
ここを作らずにパワーだけ上げると、車全体の品が崩れる。
速いが変速が苦しい。
パワーはあるが踏めない。
それではLFAの名前が泣く。
足回り
CYBER LFAのような仕様なら、足回りはかなり重要だ。
必要な内容は以下。
- 専用車高調
- 減衰調整
- ピロブッシュ
- 調整式アーム
- ハイグリップタイヤ
- 軽量鍛造ホイール
- アライメント調整
- コーナーウェイト調整
LFAは元からバランスを重視した車だ。
だから、ただ硬くして車高を下げるだけでは良さが消える。
狙うべきは、接地感を高めること。
フロントが入る。
リアが粘る。
アクセルを開けても姿勢が乱れない。
この状態を作る。
LFAで車高だけ落として満足するのは、かなりもったいない。
あれはファッションカーではなく、ちゃんと走らせて完成する車だ。
ブレーキ
高出力化するなら、ブレーキも強化したい。
必要な内容は以下。
- 大径2ピースローター
- 高性能ブレーキパッド
- ステンメッシュホース
- 高沸点ブレーキフルード
- ブレーキダクト
- ABS/制御系との相性確認
- ペダルフィール調整
LFAは軽く、速く、よく回る車。
そこへターボでパワーを足すなら、止まる部分も必ず見直したい。
速いLFAが止まらない。
それはかなり残念だ。
高級スーパーカーが壁に向かって祈る姿など、誰も見たくない。
ボディ補強
LFAはCFRP構造を採用しているため、一般的な鉄ボディ車のように「とりあえずスポット増し」「シーム溶接」という発想とは違う。
補強するなら、以下の方向になる。
- サスペンション取付部の点検
- サブフレームマウント強化
- フロントロアブレース
- リアメンバーブレース
- アンダーフロア補強
- ロールケージ
- ウイング取付部補強
- ダクト加工部の補強
- ボディ加工部の応力管理
CFRPボディは強い。
ただし、加工には気を使う。
鉄ボディのように切って貼って補強すればいい、というものではない。
特に大型リアウイングを付けるなら、取付部の補強は重要になる。
ウイングは飾りではない。
速度域が上がれば、車体に力を入れる部品になる。
CYBER LFAを本気で作るなら、外装パーツの取付剛性まで考えたい。
羽だけ立派で土台が弱い車は、かなり恥ずかしい。
外装を実車で再現するなら
CYBER LFA風にするなら、外装は白ベースでまとめるのが良い。
必要な内容は以下。
- 白系ボディカラー
- カーボンボンネット
- ボンネットダクト
- フロントリップ
- カナード
- サイドステップ
- リアディフューザー
- 大型リアウイング
- 軽量鍛造ホイール
- ハイグリップタイヤ
おすすめは、白を主役にして、黒カーボンを差し色にする構成。
変に色を増やすと、LFAの上品さが消える。
LFAは元のデザインが強い。
だから、足すなら少なく、効かせるなら鋭く。
全部乗せにすると、せっかくのLFAが“高級車からゲーミング車”へ転落する。
それはそれでCYBERではある。
だが、LFAでやるなら品は残したい。
辛口総評
CYBER LFAは、レクサスLFAをベースにしたかなり過激なV10ターボ風カスタムだ。
元のLFAは、4.8L自然吸気V10、CFRPボディ、6速ASG、限定500台という特別な車。
その魅力は、単なる速さではなく、音、レスポンス、構造、存在感にある。
そこへターボを入れる。
かなり大胆だ。
辛口で言えば、LFA本来の魅力を壊す可能性もある。
だが、CYBER LFAという名前なら、その乱暴さも含めてキャラクターになる。
実車でやるなら、自然吸気の良さを残すライトチューンが一番美しい。
ゲーム内仕様に寄せるなら、ワンオフV10ターボ、冷却、燃料、駆動系、ボディ補強まで一式で作る必要がある。
要するにこの車は、
LFAの神聖なV10サウンドに、ターボという禁断の薬を打ったサイバー系スーパーカーだ。
雑に作れば、音も品も失った高額改造車。
きっちり作れば、かなり異様な存在感を持つV10ターボマシンになる。
CYBER LFA。
名前は未来的。
ベースは芸術品。
やっていることはかなり乱暴。
そして一番サイバーなのは、たぶん修理費の桁である。