
ETERNAL POLARISとは
ETERNAL POLARIS。
名前は永遠の北極星。
かなりロマンチックだが、出てくる車はロマンより圧力が強い。
ベース車は、見た目からして日産 NISSAN GT-R Premium edition(R35)’17と思われる。
R35後期の顔つき、ワイドなボディ、巨大な開口部、いかにも空力を意識したエアロ。
そこに青黒系の星空グラフィック。
名前との相性はかなり良い。
ゲーム内では3,988cc、722ps、82kgm、4WD、1,645kg。
実車のR35 GT-R Premium editionは、2017年モデルでVR38DETT型3.8L V6ツインターボを搭載し、419kW・570PS、637N・mを発生する仕様だった。さらにGR6型デュアルクラッチトランスミッション、4WD、Premium editionの車重1770kgという内容である。
つまりETERNAL POLARISは、純正でも十分に速いR35を、さらに4.0L級・700ps超えまで引き上げた仕様。
もう「ちょっと速いGT-R」ではない。
大型ネコ科動物にロケットを背負わせたような話である。
ベース車としての2017年型R35 GT-R
2017年型R35 GT-Rは、初期型からかなり熟成されたモデルだ。
日産は2017年モデルを「さらなる深化」と表現し、デザイン、空力、乗り味、パフォーマンスを磨き込んだモデルとして展開した。外装ではフロントグリルやバンパー、サイドシル、リヤバンパーまで空力を意識し、2014〜2015年のSUPER GT GT500クラスで培った技術も反映されている。
初期のR35は、良くも悪くも「数字で殴る車」だった。
速い。強い。重い。電子制御でねじ伏せる。
それに対して2017年型は、もう少し上質になった。
速さだけでなく、乗り味、内装、空力、静粛性まで整えてきた。
要するに、ただの暴力マシンから、スーツを着た暴力マシンになったわけだ。
中身は変わらず怖い。
ただ、ドアを開けた時の雰囲気はだいぶ大人になった。
見た目はかなり良い。これは普通にアリ
ETERNAL POLARISの外装は、かなりまとまっている。
濃紺系のボディ。
星空っぽいグラフィック。
大きめのフロントエアロ。
リアの大型ウイング。
全体的に“夜”の雰囲気が強い。
これはR35に合う。
R35は元から車体が大きく、顔も強い。
そこへ中途半端な可愛いラッピングを貼ると、だいたい車の圧が勝ってしまう。
でも、このETERNAL POLARISは色の方向が合っている。
青黒系、星、夜、宇宙。
GT-Rの無機質な速さと相性がいい。
ただし、フロントまわりは少し盛りすぎ感もある。
巨大なバンパー、張り出したリップ、ワイドなフェンダー。
機能しているなら最高。
飾りならかなりうるさい。
話し言葉で言えば、
「R35はただでさえ圧が強いんだから、エアロまで大声を出すな」
という感じだ。
とはいえ、この車は全体の色味が良い。
派手だが、下品には落ちていない。
そこはかなり評価できる。
722psは実車で可能か
方向性としては可能。
R35 GT-Rでは、700ps級は十分に現実味のある領域だ。
ただし、軽いブーストアップの範囲ではない。
吸排気、ECU、燃料、冷却、ミッション保護、駆動系、ブレーキまでまとめて見る必要がある。
HKSにはR35 GT-R・VR38DETT用のGT1000フルタービンキットが存在し、R35 GTシリーズで1000馬力を目標にした製品として案内されていた。つまり、R35で700ps超えを狙う土台は十分にある。ただし、その領域は一般道向けライトチューンではなく、かなり本気の高出力メニューになる。
ETERNAL POLARISの722psは、R35としては派手だが、非現実な数字ではない。
むしろR35界隈では「かなり速いけど、まだ化け物の入口」くらいの印象だ。
R35は恐ろしい。
700psを超えても、まだ“上には上がいる”顔をしている。
車というより、課金で強くなるボスキャラである。
4.0L級という設定
ゲーム内では排気量が3,988ccになっている。
実車のVR38DETTは3,799ccなので、これは4.0L級への排気量アップ仕様と見るのが自然だ。
実車で近づけるなら、ストローカー化やフルビルドエンジンが必要になる。
必要な内容は以下。
- ストローカークランク
- 鍛造ピストン
- 鍛造コンロッド
- 強化メタル
- 強化ヘッドガスケット
- ヘッドスタッド
- 強化バルブスプリング
- カムシャフト
- 強化オイルポンプ
- エンジンバランス取り
- 現車合わせECU
722psだけなら、必ずしも4.0L化しなくても狙える。
だが4.0L化する意味は、ピークパワーよりもトルクの厚みだ。
大きなタービンを回しても、下から押し出しやすい。
R35の重い車体には、その太さが効く。
これは“上だけ速い車”ではなく、“どこから踏んでも速い車”を作る方向だ。
ただし、4.0L化まで行くなら完全に本気仕様。
エンジンだけ高級部品の展示会になる。
82kgmはかなり強い
722psも強いが、R35で本当に効くのは82kgmのトルクだ。
R35は4WD。
だから踏める。
FRのようにすぐタイヤが逃げるわけではない。
その代わり、駆動系にはしっかり負担がかかる。
トルクが太いR35は、直線でかなり強い。
ただし、クラッチ、GR6ミッション、トランスファー、前後デフ、ドライブシャフト、ハブ、タイヤに全部負担が来る。
ここを甘く見ると、ただの高額な修理イベントになる。
R35は速い。
でも、速さの請求書も速い。
実車で作るなら、まず健康診断
R35は比較的新しい側の車に見えるが、2017年式でも年数は経っている。
さらにGT-Rは踏まれている個体が多い。
だから最初にやるべきは、タービン交換ではなく状態確認だ。
見るべき部分は以下。
- エンジン圧縮
- タービン状態
- ブースト圧履歴
- ノック履歴
- 点火系
- 燃料ポンプ
- インジェクター
- 冷却水まわり
- ラジエーター
- オイルクーラー
- ミッション油温
- GR6ミッションの状態
- クラッチ学習値
- トランスファー
- 前後デフ
- ドライブシャフト
- ハブベアリング
- ブッシュ類
- 修復歴
- 下回りの擦り跡
- エアロ取付部
R35は電子制御の車だ。
勘で触る車ではない。
ログを見る。温度を見る。駆動系を見る。
それをやってからパワーを上げる。
「GT-Rだから大丈夫」は、かなり危ない言葉だ。
GT-Rだからこそ、壊れた時の金額もGT-Rである。
現実的に作るなら650〜700ps級
実車でバランス良く作るなら、まず650〜700ps級がかなり良い。
必要な内容は以下。
- スポーツキャタライザー
- チタンマフラー
- 高効率インテーク
- 大容量インタークーラー
- 強化パイピング
- ECU現車セッティング
- ブースト管理
- 強化燃料ポンプ
- インジェクター強化
- ミッション冷却
- ブレーキ強化
- 高性能タイヤ
NISMOのR35向けパーツカタログには、スポーツチタンマフラー、スポーツキャタライザー、LSD、サスペンション、リンク&ブッシュ、エアロパーツなどが掲載されている。R35は純正系・チューニング系ともにパーツの選択肢がかなり多い車だ。
このくらいの仕様なら、R35らしさを残しやすい。
街乗りもできる。高速も速い。サーキットも遊べる。
そして、まだ車としてのまとまりを作りやすい。
ETERNAL POLARIS再現の722ps仕様
ゲーム内の722psに寄せるなら、かなり本気の仕様になる。
必要な内容は以下。
- 4.0L級ストローカー化
- 鍛造ピストン
- 鍛造コンロッド
- 強化ヘッドガスケット
- ヘッドスタッド
- 大容量タービン
- 強化アクチュエーター
- 高効率エキマニ
- 大容量インタークーラー
- 強化パイピング
- 大容量燃料ポンプ
- 大容量インジェクター
- ECU現車セッティング
- 強化ミッション対策
- ミッションクーラー
- 前後LSD見直し
- 冷却系総強化
- 足回り・ブレーキ強化
- ボディ補強
この仕様は、もう“速いGT-R”ではなく、きちんと作った高出力R35だ。
雑に作れば、ただのパワー自慢。
きっちり作れば、かなり怖い。
R35は馬力を受け止める土台がある。
だが、その土台に甘えすぎると痛い目を見る。
700ps級は、まだ車が受け止めてくれる範囲。
だからこそ、周辺をサボると一気に安っぽくなる。
タービン・吸排気
722psを狙うなら、タービンは余裕のあるものを選びたい。
必要なパーツは以下。
- 大容量ツインターボ
- 強化アクチュエーター
- 高効率エキマニ
- フロントパイプ
- スポーツキャタライザー
- 低排圧マフラー
- 大容量インタークーラー
- 強化サクション
- 強化パイピング
- ブーストコントローラー
- ECU現車合わせ
R35は純正タービンでも十分速い。
だが722ps級を安定して狙うなら、吸排気の抜けと吸気温管理が重要になる。
大事なのはピークだけではない。
中速からしっかり来て、上まで伸びること。
R35は重い。
下がスカスカだと、ただの高回転待ちになる。
GT-Rはロマンチックな北極星ではない。
踏んだ瞬間に来てほしい。
待たされるGT-Rは、ちょっと興ざめだ。
冷却系
R35で高出力を狙うなら、冷却はかなり重要だ。
必要な内容は以下。
- 大容量ラジエーター
- 大容量インタークーラー
- ミッションクーラー
- エンジンオイルクーラー
- デフオイルクーラー
- 強化ラジエーターホース
- 導風板
- 水温計
- 油温計
- ミッション油温管理
- 吸気温管理
R35は速いが、重い。
重い車で連続して踏むと、熱が来る。
エンジンだけでなく、GR6ミッションの温度管理もかなり大事だ。
一発だけ速い車なら作りやすい。
何度も踏める車が強い。
ETERNAL POLARISを名乗るなら、星みたいに一瞬光って終わりでは困る。
ずっと光っていてほしい。
そのためには冷却だ。
燃料系
722ps級なら、燃料系も強化対象だ。
必要なものは以下。
- 大容量燃料ポンプ
- 大容量インジェクター
- 燃圧レギュレーター
- 燃料ライン見直し
- 空燃比管理
- ノック管理
- 高オクタン燃料前提のセッティング
- 必要に応じて追加燃料系
VR38DETTは強いエンジンだが、燃料不足には勝てない。
高出力ターボで燃調が薄いのは、かなり怖い。
馬力を出すなら燃料を入れる。
冷やす。点火を詰める。ログを見る。
派手な外装より、この地味な作業の方がずっと大事だ。
ミッション・駆動系
R35で高出力化する時、一番見逃せないのがGR6型デュアルクラッチトランスミッションだ。
実車の2017年型GT-RはGR6型デュアルクラッチトランスミッションを採用し、R・NORMAL・SAVEのセットアップ切り替えを持つ。2017年モデルでは街乗りでの変速の滑らかさや静粛性も追求されている。
722ps級にするなら、ここを必ず見る。
必要な内容は以下。
- ミッションクーラー
- 強化クラッチパック
- トランスミッション制御見直し
- トランスファー点検
- 前後デフ点検
- LSD見直し
- 強化エンジンマウント
- 強化ミッションマウント
- ドライブシャフト点検
- ハブベアリング点検
- デフオイル管理
- ミッションオイル管理
R35は4WDで前に出る。
だが、前に出る分だけ駆動系に負担が来る。
FRのようにタイヤが逃げて終わりではない。
82kgmを四輪で受ける。
これは強い。
そして怖い。
足回り
R35は重い。
だから足回りはかなり大事だ。
必要なパーツは以下。
- 高性能車高調
- 電子制御ダンパー対応の検討
- 強化スタビライザー
- 調整式アーム
- 強化ブッシュ
- 高性能タイヤ
- アライメント調整
- コーナーウェイト調整
GT-Rはタイヤで走る車だ。
電子制御も駆動制御も強い。
だが、最終的に路面に触れているのはタイヤである。
722ps仕様なら、タイヤをケチるのはかなりもったいない。
R35で安いタイヤを履くのは、寿司屋でシャリだけ食うようなものだ。
何をしに来たのか分からない。
ブレーキ
722ps級なら、ブレーキは当然強化対象だ。
必要な内容は以下。
- 大径ローター
- 高性能ブレーキパッド
- 高沸点ブレーキフルード
- ステンメッシュホース
- ブレーキ導風板
- 必要に応じてカーボンセラミックブレーキ
- ABSとの相性確認
R35は速度域が高い。
しかも重い。
ブレーキへの負担は大きい。
速いGT-Rが止まらないのは、かなり格好悪い。
「前に出る」だけなら誰でも作れる。
「何度も止まれる」車が本物だ。
ボディ補強
ETERNAL POLARISで重要なのがボディ補強だ。
R35は純正でかなり強い。
だが、722ps、82kgm、大型エアロ、ハイグリップタイヤ、強いブレーキを入れるなら、ボディ側の作り込みも効いてくる。
GT-R NISMOでは、増大したエンジンパワー、強化サスペンション、エアロによるダウンフォースに対応するため、構造用接着剤を使った専用ボンディングボディやフロントウインドウフレーム強化などのボディチューニングが採用されている。R35で高出力・高ダウンフォース化するなら、ボディ側も無視できないということだ。
フロントまわり
- フロントストラット周辺補強
- フロントロアブレース
- フロントメンバーブレース
- ステアリングラック周辺点検
- フロントサスペンションブッシュ強化
- フロントフェンダー内の冷却・排熱ルート確認
R35はフロントが大事だ。
重さがあり、タイヤも太く、速度域も高い。
ここがぼやけると、車全体の信頼感が落ちる。
特に大型フロントエアロを入れるなら、取付部の剛性と導風をきちんと見たい。
エアロは飾りではなく、空気を使う部品だ。
センター・フロアまわり
- フロアブレース
- センターブレース
- トンネル補強
- サイドシル周辺補強
- ジャッキアップポイント確認
- アンダーパネル固定部確認
- 空力パネルの固定強化
R35は床下の空気もかなり重要だ。
車高を落としてエアロを付けるなら、アンダーパネルの固定や整流も見たい。
見えないところに金を入れているGT-Rは強い。
見えるところだけ派手なGT-Rは、だいたい駐車場で説明が長い。
リアまわり
- リアメンバーブレース
- リアサブフレーム周辺補強
- デフマウント強化
- リアサスペンションブッシュ強化
- リアウイング取付部補強
- リアディフューザー取付部補強
この車は大型ウイングが目立つ。
なら、取付部はかなり重要だ。
羽だけ立派で、ボディ側が負ける車は本当に残念だ。
R35のように速度域が高い車なら、ウイングは見た目ではなく荷重を生む部品として扱うべきだ。
ロールケージ
本気でサーキット寄りにするならロールケージも選択肢に入る。
- 4点式
- 6点式
- 8点式
- サイドバー追加
- ダッシュ逃げ
- ダッシュ貫通
ただし、R35でロールケージを入れると一気に用途が変わる。
内装、乗降性、快適性、重量、資産価値。
全部に影響する。
ストリート寄りなら、まずはメンバー補強、ブッシュ、冷却、足回り、エアロ取付部の強化。
サーキット寄りなら、ケージまで含めて考える。
この順番が自然だ。
軽量化
ゲーム内の車重は1,645kg。
実車のPremium editionが1770kgなので、かなり軽くなっている。
近づけるなら以下。
- カーボンボンネット
- カーボンルーフ
- カーボントランク
- 軽量バッテリー
- チタンマフラー
- 鍛造ホイール
- フルバケットシート
- リアシート撤去
- 内装一部軽量化
- カーボンエアロ
ただし、R35で軽量化をやりすぎると、GT-Rらしいグランドツーリング感が薄れる。
この車は、軽ければ軽いほど偉い車ではない。
重さを電子制御と駆動力でねじ伏せる車だ。
現実的には、1,650〜1,700kg台で冷却・駆動系・ブレーキを作るのがかなり良い。
無理に軽くして快適性を捨てるより、何度も踏める車にした方がR35らしい。
外装を実車で再現するなら
ETERNAL POLARIS風にするなら、必要な外装パーツは以下。
- ダークブルー系オールペンまたはラッピング
- 星空系グラフィック
- フロントバンパー
- フロントリップ
- カナード
- サイドステップ
- ワイドフェンダー
- リアディフューザー
- 大型リアウイング
- 鍛造ホイール
- ローダウン
この外装は、実車でもかなり映える。
青黒系のR35は普通に強い。
星空グラフィックも、やりすぎなければかなり似合う。
ただし、実車ならもう少し引き算した方がいい。
おすすめは、
濃紺ボディ、控えめな星系グラフィック、機能エアロ、大型ウイング、シルバーかガンメタ系ホイール。
これで十分に強い。
北極星は自分から「俺、北極星です」と叫ばない。
勝手に目立つから星なのである。
辛口総評
ETERNAL POLARISは、かなり完成度の高いR35 GT-R風カスタムだ。
ベースはNISSAN GT-R Premium edition(R35)’17。
2017年型らしい洗練された顔つきに、青黒系の星空グラフィックと大型エアロ。
見た目の方向性はかなり良い。
中身は4.0L級VR38DETT、722ps、82kgm、4WD。
実車で作るなら、かなり現実味のある本気仕様だ。
ただし、タービン、燃料、冷却、ミッション、駆動系、足回り、ブレーキ、ボディ補強まで全部見る必要がある。
辛口で言えば、R35は馬力だけなら作れてしまう車だ。
だからこそ、完成度の差が出る。
エンジンだけ速いGT-Rは珍しくない。
本当に怖いのは、熱ダレせず、ミッションも耐え、曲がって止まって、何度でも踏めるGT-Rだ。
要するにこの車は、
R35 GT-Rの完成された土台に、星空系の外装と722ps級の高出力を組み合わせた重量級ハイパフォーマンスカスタムだ。
雑に作れば、派手なだけの高額GT-R。
きっちり作れば、かなり恐ろしい全天候型ミサイルになる。
ETERNAL POLARISという名前も悪くない。
夜に目立つ。
速さの軸がブレない。
そして、近づくと普通に危ない。
北極星というより、首都高に落ちてきた隕石である。