
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | スバル |
駆動方式 | 4WD (DCCD付き) |
エンジン | EJ207 水平対向4気筒 ターボ |
総排気量 | 1,994cc |
最高出力 | 308ps / 6,400rpm |
最大トルク | 43.0kgf・m / 4,400rpm |
全長×全幅×全高 | 4,595×1,795×1,475mm |
車両重量 | 1,490kg |
トランスミッション | 6速MT |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: レヴォーグとプラットフォームを共有しながら、その中身は全くの別物。心臓部には、新世代のFA型ではなく、あえて伝統のEJ20型ターボエンジンを熟成させて搭載。トランスミッションもCVTではなく、6速MTとDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)を組み合わせる。 その走りは、レヴォーグの上質さとは対極にある、極めてスパルタンで攻撃的なもの。油圧パワーステアリングが伝えるダイレクトな接地感、高回転で炸裂するEJ20のパワー、そしてDCCDを駆使してねじ伏せるように曲がるコーナリング。ランエボXと並ぶ、最後の「ラリーレプリカ」。
オススメセッティング:
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: EJ20のポテンシャルを解放し、シャシーをさらに引き締める。
- パワーユニット: ECUチューンとブーストアップで、400ps近くまで一気にパワーアップが可能。
- 吸排気系: 不等長エキマニに交換し、ボクサーサウンドをさらに強調。
- 駆動系: DCCDのセッティングがこのクルマの肝。基本はオートで良いが、タイトコーナーではデフをフリー気味に、高速コーナーではロック気味にするなど、自分なりの設定を見つけるのが楽しい。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: WRCのWRカーにも匹敵する、究極のタイムアタックマシンへ。
- パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化。EJ20は2.2L化+大型タービンで、700psをも受け止める強靭なエンジン。
- ボディ: 徹底的な軽量化と剛性アップ。カーボンパーツを多用し、GTウィングでダウンフォースを稼ぐ。
- サスペンション: フルカスタムサスを導入し、DCCDと連動させながら、1mm単位でセッティングを突き詰める。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『最後の“本物”』 より近代的で扱いやすいFA型エンジンを搭載したWRX S4が登場する中、あえて旧来のEJ20エンジンを搭載し続けたことで、スバルのピュアリスト(純粋主義者)達から「最後の本物」として熱狂的に支持された。その生産終了は、一つの時代の終わりとして、多くのファンに惜しまれた。
- 国外での評判:『最もピュアな、現代のラリーレジェンド』 海外仕様は2.5LのEJ25エンジンを搭載するが、その「アナログで、挑戦的なドライビング体験」というキャラクターは共通。コンピューター制御が進んだ現代のスポーツカーの中で、油圧パワステやマニュアルのDCCDといった、古き良きメカニズムを残した最後のラリーレプリカとして、世界中のジャーナリストやファンから高く評価されている。
- ゲーム内での評価:『魂でねじ伏せる、最後の荒馬』 ランエボXが「賢いコンピューター」で曲がるのに対し、WRX STIは「ドライバーの魂」で曲がるクルマ。DCCDを駆使し、荒々しいEJ20のパワーをねじ伏せ、完璧なコーナリングを決めた時の達成感は、他のどんなクルマでも味わえない。速さだけでなく、「クルマを操っている」という濃密な感覚を求めるプレイヤーのための、最高の選択肢。
■ 辛口コラム:時代遅れという名の、勲章
新しいFA型エンジンは、滑らかで、効率的で、そして賢い。 だが、スバルは、最後のSTIに、あえて古くて、荒々しくて、非効率なEJ20という心臓を与えた。 なぜか。 それは、効率や合理性だけでは測れない「何か」が、そこにあったからだ。ターボラグの先にある爆発的な加速。高回転まで回した時の、魂が震えるような鼓動。乗り手を選ぶ、じゃじゃ馬のような操縦性。 VAB型WRX STIは、その身をもって我々に教えてくれる。最新が、常に最良とは限らない。そして、時代遅れという言葉は、時として最高の勲章になるのだ、と。