
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | 三菱 |
駆動方式 | 4WD |
エンジン | 6G72 V型6気筒 ツインターボ |
総排気量 | 2,972cc |
最高出力 | 280ps / 6,000rpm |
最大トルク | 43.5kgf・m / 2,500rpm |
全長×全幅×全高 | 4,575×1,840×1,285mm |
車両重量 | 1,710kg |
トランスミッション | 6速MT |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: スカイラインGT-Rやスープラに対抗すべく、三菱が持てる技術の全てを注ぎ込んだフラッグシップマシン。V6ツインターボエンジン、フルタイム4WD、4輪操舵、可変エアロといった、当時の最先端デバイスを満載している。 その走りは、まさに「重戦車」。2,500rpmという低回転から発生する大トルクと4WDシステムが生み出すトラクションで、ゼロ発進から猛烈な加速を見せる。高速域での安定性も抜群で、湾岸線では無類の強さを誇る。しかし、1.7トンを超える車重は最大の弱点であり、C1などのテクニカルコースでは、その重さを持て余し、曲がらないアンダーステアとの戦いになる。
オススメセッティング:
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: 重さを克服し、曲がるためのセッティングを施す。
- タイヤ・ブレーキ: このクルマのチューニングは、まず最高性能のタイヤとブレーキを奢ることから。
- サスペンション: リアのスタビライザーを硬め、リアのトーをゼロに近づけることで、ターンインでのアンダーステアを緩和する。
- 駆動系: センターデフのロック率を高め、トルク配分をリア寄りにすることで、よりFRライクな回頭性を手に入れられる。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: 弱点を補い、長所を極限まで伸ばした「湾岸の帝王」へ。
- 軽量化: ステージ3までの徹底的な軽量化は絶対条件。1.5トン台まで車重を落とせれば、運動性能は劇的に向上する。
- パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化し、タービン交換。700psオーバーのパワーを手に入れ、GT-Rやスープラと最高速バトルを繰り広げる。
- 空力: 純正の可変エアロも優秀だが、大型のGTウィングを装着し、高速域での安定性をさらに高める。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『時代が生んだ、忘れられたヘビー級王者』 GT-R、スープラ、RX-7と共に90年代の国産スポーツカー四天王の一角を担ったが、その重さ故に、モータースポーツでの活躍が少なかったことなどから、他の3台ほどの神格化はされていない。しかし、その先進的な技術と、スーパーカー然としたスタイリングは、今なお一部のファンから熱狂的に支持されている。
- 国外での評判:『ハイテク・マッスルJDM』 「3000GT VR-4」として販売された北米市場では、そのグラマラスなスタイリングとハイテク装備、そしてパワフルな走りで大人気を博した。RX-7やスープラとは違う、どっしりとしたGTカー的なキャラクターが、大陸的なアメリカの風土にマッチしたと言える。
- ゲーム内での評価:『湾岸線最速兵器』 そのキャラクターは、ゲーム内でも明確。「湾岸線の直線と高速コーナーは得意だが、C1のタイトコーナーは苦手」。その圧倒的なパワーと安定性は、湾岸線でライバルにプレッシャーをかけるには最高の武器となる。しかし、テクニカルセクションでは、その重さ故に丁寧なブレーキングとライン取りが要求される、乗り手の技量が試されるマシン。
■ 辛口コラム:全部載せの果てに、失った「軽さ」という名の翼
時は、バブル経済の絶頂期。日本のメーカーは、競うようにしてクルマに最先端の技術を詰め込んでいた。ツインターボ、4WD、4輪操舵、電子制御サス、可変エアロ…。GTOは、その「技術のフルコース」の、最も豪華な一皿だった。 その結果、GTOは誰よりも賢く、誰よりも安定し、そして誰よりも重くなった。 スポーツカーにとって最も大切な「軽さ」という翼を、自らが搭載した数多のハイテク装備によって、もぎ取ってしまったのだ。それは、あまりにも皮肉な結末だった。 GTOは、我々に教えてくれる。最高の食材を全て鍋に放り込んでも、必ずしも最高の料理ができるわけではない、と。そして、時には「何もしない」ということが、最高のチューニングになるのだ、ということを。