
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | 日産 |
駆動方式 | FR |
エンジン | SR20DET 直列4気筒 ターボ |
総排気量 | 1,998cc |
最高出力 | 205ps / 6,000rpm |
最大トルク | 28.0kgf・m / 4,000rpm |
全長×全幅×全高 | 4,520×1,690×1,290mm |
車両重量 | 1,240kg |
トランスミッション | 5速MT |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: シルビア(S13)の兄弟車として生まれ、90年代の走り屋文化のど真ん中を駆け抜けたFRスポーツ。リトラクタブルヘッドライトを持つ流麗なファストバックスタイルと、チューニング次第でどこまでもパワーアップするSR20DETエンジンが魅力。 その素直なFR特性と絶妙なボディサイズは、グリップ走行はもちろん、特にドリフト走行において最高のポテンシャルを発揮する。この「タイプX」は、専用エアロをまとった後期型の最上級グレードであり、スタイリングの完成度も高い。まさに「ドリフトするために生まれてきた」一台。
オススメセッティング:
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: ドリフト入門仕様。コントロール性を高める。
- 足回り: まずは車高調と機械式LSDを導入する。これがドリフトの基本セット。
- 駆動系: クラッチを強化品に交換し、激しいクラッチ蹴りにも耐えられるようにする。
- 吸排気系: いわゆる「マフラー、エアクリ、前置きインタークーラー」の3点セットで、吸排気効率を上げてパワーとレスポンスを向上させる。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: 首都高を舞う、ドリフトキングマシンへ。
- パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化。SR20DETは非常に頑丈で、タービン交換で400psオーバーも安定して狙える。
- ボディ剛性: ロールケージでボディ剛性を上げ、ドリフト中のヨレをなくす。
- 操舵系: SUPER HICAS(4輪操舵)は、ドリフト時には挙動が不自然になることがあるため、キャンセルキット(ゲーム内のセッティング項目)で機能をオフにするのが定石。切れ角アップのナックルを装着するのも良い。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『走り屋の青春、そのもの』 手頃な価格、豊富なチューニングパーツ、そして何より運転が楽しいことから、90年代から2000年代にかけて、峠や埠頭には必ずと言っていいほど180SXの姿があった。フロントをシルビア顔に交換した「シルエイティ」というカスタムが有名。多くの走り屋にとって、このクルマは「青春」そのものである。
- 国外での評判:『ドリフトキングダムの国民車』 北米では「240SX」、欧州では「200SX」として販売。特に、ドリフトという文化が世界に広まるにつれて、そのベース車としてのポテンシャルの高さが注目され、今や世界中のドリフトシーンで最もポピュラーな車種の一つとなった。その人気は、生産終了から四半世紀が経った今なお、衰えることを知らない。
- ゲーム内での評価:『ドリフトの教科書』 グリップ走行でも高い戦闘力を持つが、このクルマの真価は、テールを滑らせてからが本番。非常にコントロールしやすく、ドリフトの基本を学ぶには最高の教材。C1のコーナーを、美しいドリフトで駆け抜けたいプレイヤーにとって、これ以上の選択肢はないだろう。首都高バトルにおける「魅せる走り」の主役。
■ 辛口コラム:壊れた数だけ、速くなる。
180SXの武勇伝は、常に傷だらけだ。縁石にヒットしたサイドステップ、壁にキスしたリアバンパー。このクルマは、ガレージに飾られる高価な芸術品ではない。走り屋たちが、自らの限界に挑み、そして敗れた数多の夜の記憶を、その身に刻み込んでいる。 フロントが大破すれば、安いシルビアの顔を移植して「シルエイティ」が生まれる。壊れることを恐れず、むしろそれを糧にして、走り続ける。 180SXの美しさは、その流麗なボディラインだけにあるのではない。傷つき、壊れても、その度に蘇り、より速く、より強くなっていく。そんな、ストリートで生きる者だけが持つ、たくましさと反骨精神にこそ、我々は心を奪われるのだ。