
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | ホンダ |
駆動方式 | 4WD (SPORT HYBRID SH-AWD) |
エンジン | JNC V型6気筒 ツインターボ + 3モーター |
総排気量 | 3,492cc |
最高出力 | 610ps (システム総合) |
最大トルク | 68.0kgf・m (システム総合) |
全長×全幅×全高 | 4,535×1,940×1,215mm |
車両重量 | 1,760kg |
トランスミッション | 9速DCT |
注:ゲーム内のスペックはエンジン単体の数値を表示している可能性がありますが、本車両はシステム総合で610psを発生します。 |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: 標準モデルのNSXが持っていたポテンシャルを、ホンダが自らの手で解放した最終進化形。GT3レース用車両由来のターボを装着し、ハイブリッドシステム全体も再チューニング。その結果、加速性能、変速スピード、エンジンサウンド、その全てが標準モデルとは比較にならないほど鋭く、官能的になっている。 AWDの制御もよりリア駆動寄りに変更され、「走らされている」感覚は薄れ、自らの意思で操る感覚が強まった。標準モデルの弱点であった「感情に訴えかけない」部分を、ホンダ自身が完璧に克服してみせた一台。
オススメセッティング(B案):
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: 完成されたパッケージを信じ、土台をさらに強化する。
- タイヤ・ブレーキ: このクルマにライトチューンは不要かもしれない。だが、敢えて言うなら、タイヤをカップタイヤ(レース用Sタイヤ)に、ブレーキフルードをレーシング用に交換するだけで、サーキットでの連続周回が可能になる。
- 軽量化: ステージ1の軽量化は、元々重いこのクルマには効果絶大。動き出しが明らかに軽くなる。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: 首都高の生態系の頂点に君臨する「ハイパーカー」を創り出す。
- パワーユニット: フルチューンすれば、システム総合出力は1200psを超える領域へ。もはや異次元の加速力。
- 駆動系: AWDの前後トルク配分をさらにリア寄り(例: 30:70)に設定することで、擬似的なMRのようなトリッキーな挙動を楽しむことも可能。
- 空力: 可変式の大型GTウィングを装着し、速度域に応じてダウンフォースを制御。最高速とコーナリング性能を両立させる。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『NSXが、あるべき姿になった』 標準モデルにどこか物足りなさを感じていたファンや評論家たちから、「これこそ我々が待っていたNSXだ」と絶賛された。よりパワフルで、より官能的で、より刺激的。タイプSの登場により、2代目NSXの評価は完全に定まったと言える。国内割り当て30台は即完売し、伝説としてその役目を終えた。
- 国外での評判:『完璧なグランドフィナーレ』 海外メディアからも「標準モデルが抱えていた全ての不満点を解消した」「NSXはようやくそのポテンシャルを完全に解き放った」と、手放しで賞賛された。特に、より感情的でスリリングになったドライビング体験が高く評価され、2代目NSXの歴史を締めくくるにふさわしい、完璧な最終モデルとして記憶されている。
- ゲーム内での評価:『絶対捕食者(エイペックス・プレデター)』 首都高の食物連鎖の頂点に立つマシンの一台。標準モデルの安定性はそのままに、暴力的なまでのパワーと、FRのような俊敏さを手に入れたことで、もはや死角はない。その加速力は、どんなライバルをもバックミラーの点にする。GT-Rや欧州のスーパーカーと、首都高の覇権を争う最強のマシン。
■ 辛口コラム:最高傑作は、なぜいつも「最後」にやって来るのか
NSXタイプSは、完璧なスーパーカーだ。速く、美しく、そして何より運転していて心の底から楽しい。標準モデルに感じた一抹の物足りなさは消え去り、そこには官能と興奮だけがある。 だが、心のどこかでこう思ってしまうのだ。「なぜ、最初からこれを出さなかったのか?」と。 ホンダは、NSXをこれほどまでに魅力的なクルマにできる技術と情熱を持っていた。だが、それを発揮したのは、350台限定という「最後の舞台」の上だけだった。それは、あまりにもったいない。この最高傑作が、もっと多くの人々の手に渡る可能性はなかったのだろうか。 NSXタイプSの存在は、我々に喜びと同時に、一つのやるせなさも教えてくれる。最高のパフォーマンスとは、いつの時代も、終わりを告げる花火のように、一瞬だけ最も美しく輝くものなのかもしれない。