
ゼロクラウンをタクシーにして、3.6Lターボを積む。発想はバカ、方向性はわりと本気
SPORTS SLAYER。
名前がまず強い。スポーツ殺し。
で、見た目は黄色いタクシー仕様のゼロクラウン。ボンネットに「TAXI」、ルーフにもタクシーランプ。
いや、どこへ向かっているんだこの車は。
ただ、ベース車はかなり良い。
見た目と寸法感からして、ベースはトヨタ クラウン アスリート系、いわゆるゼロクラウンの3.5L V6モデルと見ていい。
ゲーム内スペックもFR / V6 / ターボ / 3,628cc / 419ps / 53kgm / 1,661kg。
これは完全に「高級FRセダンをターボ化して、見た目だけタクシーにした変態仕様」だ。
正直、見た目はふざけている。
でも中身はふざけていない。
こういう“外はネタ、中身は本気”の車は嫌いじゃない。
ゼロクラウンベースという時点で、素材は悪くない
ゼロクラウンは、クラウンの中でもかなり転換点になった世代だ。
昔のクラウンみたいに、ただ静かで偉そうなだけではない。
FRセダンとしての走りも意識しているし、アスリート系なら顔つきも少し若い。
そこへ3.5L V6。
つまり、もともと余裕がある。
この車はベースの時点で“遅いセダンを無理やり速くした”わけではない。
元から速い高級セダンを、さらに悪ノリで盛っている。
ここが大事。
普通のタクシー風カスタムなら笑って終わりだが、ゼロクラウン3.5ベースなら話が変わる。
タクシーの顔をした快速FRセダンとして、ちゃんと成立する余地がある。
419ps・53kgmは実車でも可能
この数字はかなり現実的。
3.5L級のV6に過給機を組み合わせれば、400psオーバーは十分狙える。
ゲーム上では3,628ccになっているので、ノーマルの3.5Lから少し排気量を上げた、またはゲーム的に3.6L化された仕様と見ていい。
ゼロクラウン3.5系なら、実車では2GR-FSE系のV6がベースになる。
これにターボを組むのは簡単ではないが、可能ではある。
ただし、ポン付け感覚ではない。
かなりワンオフ色が強い。
話し言葉で言えば、
「できますよ。でも財布と工場が本気じゃないと途中で泣くやつ」
だ。
419psという出力自体は無茶ではない。
問題は、そこへどう安全に持っていくか。
特に2GR-FSEは直噴系なので、燃料・制御・熱管理の詰めがかなり重要になる。
ターボ化するなら、かなり本格的な作業になる
NAの3.5L V6をターボ化する場合、必要になるのはこのあたり。
- ワンオフまたは専用ターボマニホールド
- タービン
- ウエストゲート
- フロントパイプ
- 大容量インタークーラー
- サクションパイプ
- ブローオフバルブ
- 現車合わせECU
- 追加燃料制御
- 大容量燃料ポンプ
- インジェクター対策
- 大容量ラジエーター
- オイルクーラー
- ATFクーラー
要するに、けっこう大仕事。
特にゼロクラウンは、スポーツチューン前提の車ではない。
エンジンルームのスペース、熱、配管、ECU制御、ATとの相性。
全部考えないといけない。
タービンは大きすぎないほうがいい。
この車は軽量スポーツではなく、高級セダンだ。
上だけドカンと伸びる仕様より、低中速から太く押すターボのほうが似合う。
53kgmというトルク設定も、まさにその方向だ。
実車で一番怖いのはエンジンよりAT
ここ、かなり大事。
クラウンの3.5Lをターボ化して419ps、53kgmまで持っていくなら、エンジン本体だけ見ていても足りない。
ATがかなり心配になる。
ゼロクラウンは基本的に快適な高級セダン。
ドラッグ仕様でもなければ、サーキット専用車でもない。
そこに太いトルクを入れると、ATF温度、クラッチ容量、変速ショック、耐久性が問題になる。
実車でやるなら必要なのは、
- ATFクーラー
- 強化ATまたはリビルト強化品
- トルコン対策
- デフマウント強化
- プロペラシャフト点検
- LSD
- ファイナルギア検討
ここを無視してエンジンだけ速くすると、
**「速いタクシー」ではなく「ATが悲鳴を上げる黄色い置物」**になる。
見た目がタクシーなだけに、レッカーで運ばれる姿はかなり絵になる。もちろん悪い意味で。
足回りとブレーキは絶対に必要
1,661kgのFRセダンで419ps。
これは速い。
でも、軽くはない。
なので、足回りとブレーキは必須。
必要なパーツはこのあたり。
- 車高調
- 強化スタビライザー
- 調整式アーム
- 強化ブッシュ
- LSD
- ハイグリップタイヤ
- 大径ブレーキローター
- 対向キャリパー
- スポーツパッド
- ステンメッシュブレーキホース
- 高性能ブレーキフルード
ゼロクラウンは元々の乗り味が上品寄り。
そこを無理にガチガチにしすぎると、クラウンらしさが死ぬ。
だから実車で作るなら、足はしなやかに締めるのがいい。
ただ硬いだけの足にすると、黄色いだけの不快なセダンになる。
ブレーキはしっかり強化したい。
速くするより止めるほうが大事。
タクシーなのに止まれないとか、冗談としても質が悪い。
外装はネタ全振り。でも、これはこれでアリ
外装は完全にタクシー。
黄色ボディ、チェック柄、TAXIロゴ、ルーフサイン。
正直、かなりふざけている。
ただ、ゼロクラウンとタクシー仕様は相性がいい。
クラウンは実際にタクシーや公用車のイメージも強い車だし、そこを逆手に取ってスポーツセダン化する発想は面白い。
つまりこれは、単なる悪ふざけではなく、クラウンの持つ“営業車感”をネタとして料理している。
ただし、実車でやるなら注意点はある。
公道で本物のタクシーと誤認されるような表示や灯火は面倒が出る可能性がある。
なのでイベントカーなら全力で再現。
普段乗りなら、ルーフサインや表記は少しアレンジしたほうがいい。
見た目を作るなら必要なのは、
- イエロー系オールペンまたはラッピング
- TAXI風グラフィック
- チェッカーライン
- ルーフサイン風アクセサリー
- ローダウン
- 深リムホイール
- フロントリップ
- サイドステップ
- リアスポイラー
個人的には、実車ならタクシー風だけど本物には寄せすぎないほうがいい。
遊びとして分かる範囲に留める。
そのほうが洒落て見える。
辛口で見ると、かなり悪趣味。でも狙いは分かる
この車、上品ではない。
ゼロクラウンを黄色いタクシーにして、しかも419psターボ。
普通に考えると悪趣味だ。
でも、悪趣味にも良い悪趣味と悪い悪趣味がある。
SPORTS SLAYERは前者に近い。
なぜなら、ネタにちゃんと意味があるからだ。
クラウンという車の“実用・送迎・タクシー感”を逆手に取って、スポーツ殺しの快速セダンにしている。
これは筋が通っている。
ただし、やりすぎると一気にダサくなる。
黄色、TAXI、ルーフサイン、ワイドホイール、ターボ。
全部盛りなので、少しでも仕上げが雑だとただのネタ車になる。
実車で作るなら、塗装・車高・ホイール・内装までかなり丁寧にまとめたい。
実車で作るならおすすめ仕様
現実的に作るなら、このくらいが一番良い。
ストリート快速仕様
- ベース:GRS184 クラウン アスリート 3.5
- エンジン:2GR-FSE NAのまま吸排気+ECU
- 足回り:車高調+LSD+ブレーキ強化
- 外装:タクシー風ラッピング
- 出力:330〜350ps前後
これが一番壊れにくく、現実的。
ターボ化しなくても3.5L V6は十分速い。
本気のSPORTS SLAYER再現仕様
- 2GR系エンジン強化
- シングルまたはツインターボ化
- 400〜430ps狙い
- 大容量冷却系
- 燃料系強化
- ATFクーラー
- 強化ATまたは駆動系対策
- LSD
- ブレーキ強化
- タクシー風外装
こっちは本気。
費用も手間もかなりかかる。
でも完成したら相当面白い。
見た目はタクシー、中身は400ps超えのFRセダン。
信号待ちで隣に並びたくないタイプだ。
まとめ
SPORTS SLAYERは、ゼロクラウン3.5L V6ベースと思われる、タクシー風の400ps級FRターボセダンだ。
見た目は完全にネタ。
でも中身の方向性はかなり面白い。
実車でも419ps級は可能。
ただし、2GR系のターボ化は簡単ではない。
冷却、燃料、ECU、AT、駆動系、ブレーキまで含めて作る必要がある。
辛口で言えば、悪趣味。
でも、ちゃんと狙っている悪趣味だ。
クラウンをタクシーにしてスポーツカーを狩る。
この発想はかなり良い。
要するにこの車は、
見た目はふざけたタクシー、でも中身は本気で作ればかなり速いゼロクラウン。
こういう車は、きれいに作れば最高に面白い。
雑に作れば、ただの黄色い痛いセダン。
差が出る車だ。