
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | ホンダ |
駆動方式 | FF |
エンジン | K20A 直列4気筒 NA |
総排気量 | 1,998cc |
最高出力 | 220ps / 8,000rpm |
最大トルク | 21.0kgf・m / 7,000rpm |
全長×全幅×全高 | 4,385×1,725×1,385mm |
車両重量 | 1,180kg |
トランスミッション | 6速MT |
Google スプレッドシートにエクスポート
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: 名機B18Cに代わり、新世代のVTECエンジン「K20A」を搭載した4代目インテグラ。排気量アップとi-VTEC(可変バルブタイミング機構)の恩恵により、DC2の弱点であった中速トルクが大幅に向上。あらゆる回転域から力強く加速する。6速クロスミッションも相まって、直線加速ではDC2やEK9を置き去りにする。 シャシーはDC2のダブルウィッシュボーンからマクファーソンストラットに変更されたが、ワイド化されたトレッドによりコーナリングの安定性は高い。DC2のような過激な切れ味は薄れたものの、総合的な速さでは先代を上回る、極めて現代的なFFスポーツ。
オススメセッティング(B案):
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: K20Aのパワーを活かしきるための足回りとブレーキの強化。
- ブレーキ: 車重とパワーが増した分、ブレーキへの負荷は大きい。最低でもスポーツパッド、できればキャリパー交換まで行いたい。
- サスペンション: 後期型はサスの出来が良いため、まずはスプリングのみを交換し、少し硬めてロールを抑えるだけでも効果は大きい。
- パワーユニット: ECUチューンだけでも中間トルクがさらに太くなり、非常に乗りやすくなる。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: パワーとシャシー性能を高い次元でバランスさせ、タイムを狙えるマシンに仕上げる。
- パワーユニット: K20Aはチューニング耐性が非常に高い。ボアアップやハイカムを組み込むことで、NAのまま300ps近くを狙えるモンスターエンジンへと変貌する。
- ボディ: 軽量化は必須。特にルーフのカーボン化などは重心低下に大きく貢献し、ストラット式サスのネガを補ってくれる。
- アライメント: ストラット式のフロントはキャンバー変化が少ないため、コーナーリング中の接地性を確保するために、静止状態で強めのネガティブキャンバー(-4.0°以上)を設定する必要がある。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『速さを追求した合理主義者』 常に伝説の先代(DC2)と比較される宿命を背負ったモデル。特にフロントサスがコストの安いマクファーソンストラットに変更された点は、多くのピュアリストから批判された。しかし、K20Aエンジンの圧倒的なパワーとトルク、そして熟成された後期型のシャシーが生み出すラップタイムはDC2を凌駕しており、「サーキットでの速さ」という点では歴代最強のインテグラType Rとして評価されている。
- 国外での評判:『洗練された現代のFFスポーツ』 北米では「アキュラ RSX Type S」として、欧州や豪州では日本と同じく「インテグラ Type R」として販売。DC2が持つような神話的な評価は得られなかったものの、パワフルなK20Aエンジンと6速MT、そして洗練されたスタイリングを持つ高性能FFクーペとして高い人気を誇った。DC2の粗削りな魅力とは違う、よりモダンで乗りやすいキャラクターが評価されている。
- ゲーム内での評価:『最速の座を継ぐ者』 テクニカルコースにおいて、DC2やEK9が「切れ味」で勝負するのに対し、DC5は「パワーと安定感」でねじ伏せる。C1のようなコースでも速いが、その真価は新環状のような中〜高速コーナーが続くステージで発揮される。トルクを活かしてコーナーから力強く立ち上がり、ライバルを引き離す様は、まさに王者の風格。FFクラスで本気で勝利を狙うプレイヤーにとって、最も合理的な選択肢となるだろう。
■ 辛口コラム:偉大すぎる先代の呪縛
もし、DC2というクルマが存在しなかったなら。DC5は、間違いなくFFスポーツ史に輝く傑作として、手放しで賞賛されていたはずだ。220馬力を誇るK20Aエンジン、剛性感あふれるボディ、6速のクロスミッション。速く走るための要素は、全て揃っている。事実、サーキットのラップタイムは先代を上回る。 だが、クルマの魅力は、数字だけでは測れない。多くのファンは、コストダウンのために捨て去られたダブルウィッシュボーン式サスペンションを嘆いた。官能性よりも効率を重視したK20Aのエンジンフィールに、一抹の寂しさを覚えた。 DC5は、常に偉大すぎる先代の幻影と戦わなければならなかった悲運のマシンだ。それはまるで、全てが完璧な優等生なのに、「お前の兄貴はもっと面白かった」と言われ続けるようなもの。その速さは本物だ。だが、その速さの裏側で、ホンダが失ってしまった「何か」の存在を、我々に突きつけてくるのである。