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【車両紹介】日産 フェアレディ 240Z (HS30S) '71

■ 基本スペック (ノーマル時)

項目スペック
メーカー日産
駆動方式FR
エンジンL24 直列6気筒
総排気量2,393cc
最高出力150ps / 5,600rpm
最大トルク21.0kgf・m / 4,800rpm
全長×全幅×全高4,115×1,630×1,285mm
車両重量1,010kg
トランスミッション5速MT

■ ゲーム内での特性・オススメセッティング

特性: ロングノーズ・ショートデッキという、古典的スポーツカーの美しさを体現したスタイリング。そして、シンプルで頑丈、かつチューニングの懐が深いL24型エンジン。その魅力は、発売から半世紀以上が経過した今も、全く色褪せることがない。 車重はわずか1トンと、現代の基準では驚異的な軽さ。その軽さを武器にした、軽快なFRらしい走りを楽しめる。しかし、シャシーもブレーキも70年代の技術であるため、ノーマル状態での限界は低い。乗りこなすには、オールドカー特有の「癖」を理解し、丁寧な操作を心がける必要がある。

オススメセッティング:

  • ライトチューン向け (Lv.3程度)
    • 方向性: クラシックな魅力を損なわず、現代の道路で安全に走るための「レストモッド」。
    • 足回りとブレーキ: タイヤ、ブレーキ、サスペンションを一新する。これが全ての基本。
    • エンジン: L24エンジンは、キャブレターを交換し、セッティングを出すだけで、レスポンスとサウンドが劇的に良くなる。
    • ボディ剛性: タワーバーなどで、最低限のボディ剛性を確保する。
  • フルチューン向け (Lv.MAX)
    • 方向性: 首都高の伝説、「悪魔のZ」をその手で再現する。
    • パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化。L24エンジンを3.1Lまでストロークアップし、ツインターボを装着。600psを超えるパワーで、湾岸線の闇を切り裂く。
    • ボディ: ボディをドンガラにし、フルスポット増しとロールケージで剛性の塊へと変える。ワイドボディ化も必須。
    • 駆動系: 強大なパワーを受け止めるため、ミッションやデフ、ドライブシャフトの強化は必須。

■【評価と立ち位置】

  • 国内での評判:『湾岸の悪魔』 もちろん実車も伝説的な名車だが、日本においてS30Zの人気を決定づけたのは、漫画『湾岸ミッドナイト』の存在だ。主人公の朝倉アキオが駆る、呪われた青いS30Z、「悪魔のZ」。その物語は、多くの若者を首都高へと誘った。S30Zは、もはや単なるクルマではなく、一つの「物語」の象徴なのだ。
  • 国外での評判:『世界を変えた“ダットサン”』 「Datsun 240Z」として、北米市場で記録的な大ヒットとなった。当時のアメリカ人が「安かろう悪かろう」というイメージを持っていた日本車への評価を、180度覆した一台。ポルシェやジャガーに匹敵するスタイリングと性能を、驚くほど安価で、しかも壊れない信頼性と共に提供した。日本の自動車史における、最大の成功事例の一つ。
  • ゲーム内での評価:『伝説の“器”』 ノーマル状態では、非力なクラシックカーに過ぎない。しかし、このクルマの真価は、その圧倒的なチューニングポテンシャルにある。「悪魔のZ」を再現するという、明確な目標を持ってチューニングを進めることができるため、プレイヤーのモチベーションを最高に高めてくれる。首都高を走る全てのプレイヤーが、一度は夢見る「伝説の器」。

■ 辛口コラム:俺たちは、いつだって“Z”に夢を見ている

なぜ、これほどまでにS30Zは魅力的なのか。 それは、このクルマが、我々の「夢」を乗せるのに、最適な形をしているからだ。 ガレージの片隅で、埃をかぶった一台のZ。それを自分の手で蘇らせ、最強のエンジンを載せ、たった一人のライバルのために、真夜中の湾岸線を駆ける。 『湾岸ミッドナイト』が描いたその物語は、クルマ好きなら誰もが一度は思い描く、青臭くて、どうしようもなくロマンチックな夢そのものだ。 S30Zは、単なる鉄の塊ではない。それは、我々の夢を乗せて走るための、最高の舞台装置なのである。

-日産