
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | 日産 |
駆動方式 | FR |
エンジン | VG30DETT V型6気筒 ツインターボ |
総排気量 | 2,960cc |
最高出力 | 280ps / 6,400rpm |
最大トルク | 39.6kgf・m / 3,600rpm |
全長×全幅×全高 | 4,520×1,800×1,255mm |
車両重量 | 1,580kg |
トランスミッション | 4速AT / 5速MT |
注:ゲーム内では4速と表示されていますが、本来マニュアル車は5速です。オートマチック仕様の可能性があります。 |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: 90年代の国産スポーツカー黄金期の一角を担った、日産のフラッグシップ。その低くワイドなスタイリングは、まるで未来から来た宇宙船のようだと評された。 VG30DETTツインターボエンジンは、低回転から分厚いトルクを発生し、ひとたびアクセルを踏み込めば、巨体を猛然と加速させる。高速域での安定性も抜群で、湾岸線では最強クラスの戦闘力を誇る。 しかし、この「2by2」モデルは4人乗り仕様のため、2シーターモデルよりも重く、ホイールベースも長い。そのため、ハンドリングはGTカー的な、どっしりとした安定志向。C1などのタイトコーナーでは、その重さが弱点となる。
オススメセッティング:
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: GTカーとしての素性を活かし、高速性能に磨きをかける。
- 吸排気&ECU: ブーストアップとECUチューンで、400ps近くまでパワーアップ。VG30DETTの真のポテンシャルを解放する。
- 足回り: スポーツサスペンションでローダウンし、高速域での安定性をさらに高める。
- 駆動系: ゲームの仕様上、もしATであれば、MTへの換装が最も効果的なチューニングとなる。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: 重さを克服し、湾岸線を制圧する「悪魔のZ」へ。
- パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化し、タービン交換。800psオーバーの怪物へと変貌させる。
- 軽量化: 徹底的な軽量化は必須。1.4トン台まで車重を落とせれば、ハンドリングも改善される。
- ボディ剛性: ロールケージを組み、シャシー剛性を向上。強大なパワーを受け止める。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『バブルが生んだ、未来のデザイン』 国産車離れしたその先進的なデザインは、当時の若者の憧れの的だった。スープラ、GT-R、RX-7といったライバル達としのぎを削った、90年代を代表する一台。ただし、走り屋の間では、より軽量で運動性能に優れる2シーターモデルが好まれる傾向にある。
- 国外での評判:『ポルシェキラー』 「300ZX Twin Turbo」として販売された北米市場では、当時のポルシェ911ターボに匹敵する性能を持ちながら、価格ははるかに安かったことから「ポルシェキラー」として絶大な人気を博した。その未来的なデザインは海外でも高く評価され、ランボルギーニ・ディアブロのヘッドライトに流用されたという逸話は有名。
- ゲーム内での評価:『湾岸線の皇帝』 そのキャラクターは、三菱GTOと双璧をなす「湾岸線の皇帝」。テクニカルコースでは重さがネックとなるが、湾岸線のハイスピードバトルでは、そのパワーと安定性が絶対的な武器となる。特にフルチューンした際の最高速の伸びは、全車種中でもトップクラス。FRならではの豪快な走りを求めるプレイヤーに最適。
■ 辛口コラム:美しすぎたGTカーの、悲劇と喜劇
Z32は、あまりにも先進的すぎたのかもしれない。そのデザインは、10年、いや20年先の未来からやってきたかのようだった。その心臓は、当時の世界トップクラスの性能を誇った。 だが、その先進性と引き換えに、Zは少しずつ、手の届かない存在になっていった。価格は上がり、車重は増え、エンジンルームは整備士泣かせの複雑怪奇な迷宮と化した。 そして、この「2by2」モデル。スポーツカーとしての純粋さと引き換えに、後部座席という「実用性」を手に入れた。それは、進化なのか、妥協なのか。 Z32は、速さを求める走り屋と、快適性を求める富裕層の両方から愛され、そしてどちらからも「ここがこうだったら」と、ため息をつかれた、悲しくも美しいGTカーなのである。