概要
- 出現エリア:C1 内回り
- チーム台数:7台
- 代表車種:日産 シルビア (S13, S14), マツダ サバンナRX-7 (FC3S), スズキ カプチーノ
チーム紹介
「シルビアの黒豹」こと椿山定春が率いる、1990年代の名車をこよなく愛するチーム。特にS13シルビアを駆るメンバーが多く、リーダーのS14シルビアと共にチームの象徴となっている。家庭と趣味の両立に悩む父親ドライバーから、ドリフトに魅せられた若者、軽自動車でテクニックを磨く者まで、様々な背景を持つ走り屋が集う。古き良き時代のクルマと共に、C1内回りを駆け抜ける。
メンバー一覧

● シルビアの黒豹(椿山 定春)チームリーダー
- 車種:SILVIA K's AERO SE (S14) '97 (駆動方式:FR / エンジン:I4)
- スペック:2,097cc / 291ps (6,400rpm) / 36kgm (3,600rpm)
- 職業:精米店経営
- プロフィール: 地元長野で名を馳せた元走り屋。1990年代の車を好み、愛車のS14を乗り続けている。マシン内部はほぼフルチューン済みで、C1のコーナーを攻撃的なドリフト走行で勝負する。古きクルマと侮ると痛い目を見るだろう。

● グレイトフルダッド(多々良 茂)
- 車種:SILVIA K's (PS13) '91 (駆動方式:FR / エンジン:I4)
- スペック:2,097cc / 260ps (6,400rpm) / 36kgm (4,000rpm)
- 職業:飲食店経営
- プロフィール: リーダーの良き相談相手で、二人の子供を持つお父さん。唯一の趣味がクルマであり、家族の反対を押し切って購入した。しかし最近は周囲の目を気にしており、本当にこのまま乗り続けてよいか悩みは尽きない。

● 麻婆先輩(沼田 忠行)
- 車種:SILVIA K's (PS13) '91 (駆動方式:FR / エンジン:I4)
- スペック:2,097cc / 279ps (6,000rpm) / 38kgm (4,400rpm)
- 職業:専務工場長
- プロフィール: フランクで面倒見の良い性格から、後輩に慕われる「麻婆先輩」。年上のメンバーからも一目置かれている。コーナー進入時のレイトブレーキング勝負を得意としており、ブレーキのチューニングを優先している。

● 回転独楽(谷町 優紀)
- 車種:SAVANNA RX-7 INFINI (FC3S) '90 (駆動方式:FR / エンジン:RE)
- スペック:1,308cc / 216ps (6,400rpm) / 28kgm (4,000rpm)
- 職業:車両工場従業員
- プロフィール: 職場の先輩に誘われてチームに参加。サスペンション強化とダンパー調整で足回りを強化し、コーナーで鋭く突っ込む走りが特徴。一度調子に乗せると手強いタイプ。自慢の"4WS感"を活かしたコーナリングを見せる。

● 残影のテールレッド(井上 達夫)
- 車種:SILVIA K's (PS13) '91 (駆動方式:FR / エンジン:I4)
- スペック:2,097cc / 260ps (6,400rpm) / 36kgm (4,000rpm)
- 職業:会社員
- プロフィール: 元々はFRのドリフト走行に魅了された走り屋。以前はタイトなコーナリングの練習に明け暮れていたが、最近はパワースライドの習得に戦術を転換。激しく横滑りする様からその名が付けられた。

● 流線ランナー(葉山 徹)
- 車種:CAPPUCCINO (EA21R) '95 (駆動方式:FR / エンジン:I3)
- スペック:723cc / 105ps (6,400rpm) / 18kgm (3,600rpm)
- 職業:漫画家のアシスタント
- プロフィール: 漫画家のアシスタントとして、主に効果線などを担当。夢は自身の連載を持つこと。丁寧な作業を信条としており、その性格はドライビングにも反映され、極めて慎重。コーナーを抜ける一瞬のラインを常に考え込んでいる。

● ビターオランジュ(大川 飛鳥)
- 車種:CAPPUCCINO (EA21R) '95 (駆動方式:FR / エンジン:I3)
- スペック:690cc / 90ps (6,400rpm) / 14kgm (3,600rpm)
- 職業:調剤師
- プロフィール: 親が使っていた可愛いクルマに乗り始め、運転の楽しさに目覚めた。マシンのことはまだよく分かっていないが、感覚を頼りに走る。PAで出会った「グレイトフルダッド」に誘われチームに参加。「ゆっくり着実」がモットーだが、ついアクセルに力が入ってしまう。
①チームの特徴
このチームの芯は、ひどく分かりやすい。C1内回りに現れる7台編成で、軸はS13とS14のシルビア、そこにFC3Sとカプチーノが混ざる。つまりテーマは“速い車”ではなく、“平成初期の国産車でどう走るか”だ。公開プロフィールでも、2000年の排ガス規制以前に出た、当時としてはパワフルだった車を愛する集団とされている。懐古趣味に見えるが、やっていることは案外実戦的だ。リーダーのS14は291ps、スピード指標338.78、麻婆先輩のS13も279psで322.16。古い型式に油断すると、普通に刺される。
しかも、ただ古い車が好きなだけでは終わっていない。リーダーの「シルビアの黒豹」はフルチューンのS14で攻撃的なドリフトを使い、麻婆先輩はレイトブレーキング重視、FC3Sの「回転独楽」は足まわりを煮詰めたコーナー番長、カプチーノ勢は軽さで隙を突く。車種は古いが、走り方はきっちり分かれている。要するにTornado '90は、“昔の車が好きな人たち”ではなく、“昔の車で何をするかまで決めている人たち”なのである。
②過去作での活躍
ここははっきりしている。公開されているチーム一覧では、Tornado '90はSB25、つまり2025年版のチームとして確認できる一方、旧作ロゴの欄には名前が見当たらない。少なくとも公開資料の範囲では、古参の復活組ではなく、2025年版で前面に出てきた新顔と見るのが自然だ。つまりこのチームは、過去の伝説を背負って出てきたのではない。90年代という時代そのものを看板にして、今の首都高へ乗り込んできた集団である。
そのぶん、立ち位置はむしろ現代的だ。プロフィールでも“速く走る”より“楽しく走る”がモットーとされており、古い=遅いと思い込んでいる若い走り屋に一泡吹かせたい、と語っている。これは名門のプライドではない。好きな時代の車を、好きなまま終わらせたくない連中の反骨だ。だから過去作での武勲より、今作での立ち上がりそのものに意味がある。
③現実世界に存在していそうか?
かなり、いる側だと思う。まず人間関係が妙に自然だ。精米店経営、飲食店経営、工場長、車両工場従業員、漫画家アシスタント、調剤師。職業も年齢もバラバラで、共通しているのは90年代の国産車が好きだという一点だけ。現実の趣味集団は、だいたいこの形になる。若くて尖った連中だけで固まるより、こういう雑多な集まりのほうがむしろ本物っぽい。
車種構成も生々しい。S13とS14に人が集まり、そこへFC3Sが一台、さらにカプチーノまで混ざる。完璧なワンメイクではないが、好き者同士が寄った結果としてはこのくらいのズレ方がちょうどいい。旧車ブームをなぞるだけならもっと高額な車に寄るはずだが、Tornado '90はそうではない。現実に乗り続けられる範囲で、なおかつ走って楽しい90年代車を抱え込んでいる。そこがリアルだ。
④総評
Tornado '90の長所は、テーマが濁っていないことだ。90年代の国産車が好き。特に排ガス規制前の、少し荒くて、少し無駄の多い時代のFRが好き。その気持ちが、車種選びにもメンバーの走り方にも、そのまま出ている。こういうチームは強い。理屈より先に、好きなものがはっきりしているからだ。
弱点も明快で、やはり“時代そのもの”を背負いすぎていることだろう。新しさで押すチームに比べれば、どうしてもロマンが先に立つ。だが、それでいい。Tornado '90は最新最速を語るチームではない。古い国産FRの面白さを、C1内回りで今さら証明しに来た連中である。
