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【車両紹介】スバル インプレッサ WRX TypeR STi VersionVI (GC8) '99

■ 基本スペック (ノーマル時)

項目スペック
メーカースバル
駆動方式4WD (DCCD付き)
エンジンEJ207 水平対向4気筒 ターボ
総排気量1,994cc
最高出力280ps / 6,500rpm
最大トルク36.0kgf・m / 4,000rpm
全長×全幅×全高4,350×1,690×1,405mm
車両重量1,260kg
トランスミッション5速MT

■ ゲーム内での特性・オススメセッティング

特性: WRC(世界ラリー選手権)三連覇という偉業を成し遂げた、スバルの魂そのもの。この「Type R」は、WRCのベース車として開発された2ドアクーペボディを持つ、極めて戦闘力の高いモデル。 ランエボのAYCが「賢いコンピューター」なら、インプレッサの武器は、ドライバーが任意に前後駆動力配分を調整できる「DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)」。4WDの安定性から、FRのようなトリッキーな挙動まで、乗り手の意思で自在に操れる。軽量なボディと、独特のビートを刻むボクサーターボエンジンも相まって、極めてダイレクトで官能的な走りを楽しめる。

オススメセッティング:

  • ライトチューン向け (Lv.3程度)
    • 方向性: ラリーカーの俊敏さを、首都高のステージに合わせ込む。
    • 吸排気系: 不等長のエキマニとマフラーに交換し、「ドロドロ」というボクサーサウンドをさらに強調する。
    • パワーユニット: ECUチューンとブーストアップで、350psあたりを狙う。トルクの立ち上がりが鋭くなり、よりアグレッシブな走りが可能になる。
    • 駆動系: DCCDを駆使することが最大のセッティング。コーナー進入でデフをフリーにして回頭性を高め、脱出でロックさせてトラクションを稼ぐなど、乗り込みながら自分だけの最適解を見つけたい。
  • フルチューン向け (Lv.MAX)
    • 方向性: 首都高を舞う、青い弾丸へ。
    • パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化。EJ20エンジンは頑丈で、2.2L化+大型タービンで600psオーバーも可能。
    • ボディ: 徹底的な軽量化とロールケージによる剛性アップ。
    • 駆動系: クロスミッション化でパワーバンドを維持。DCCDと機械式LSDを組み合わせ、どんなコーナーでも四輪を滑らせながらクリアしていく、過激なセッティングも面白い。

■【評価と立ち位置】

  • 国内での評判:『永遠のライバル伝説』 三菱ランサーエボリューションとは、90年代を通じて、モータースポーツとストリートの両方で死闘を繰り広げた「永遠のライバル」。その構図は、多くの走り屋を熱狂させた。特に、コンパクトで軽量なGC8は、歴代インプレッサの中でも最もピュアなモデルとして、今なお絶大な人気を誇る。
  • 国外での評判:『英雄、コリン・マクレーの翼』 WRCでのコリン・マクレーの“神がかり”な走りによって、スバルとインプレッサの名は世界に轟いた。特にラリー人気の高い欧州では、その青いボディとゴールドのホイールは、勝利の象徴として多くのファンの脳裏に焼き付いている。ビデオゲームの影響も大きく、世界で最も有名な日本のラリーカー。
  • ゲーム内での評価:『“人機一体”のアナログ兵器』 ランエボが「賢いデジタル兵器」なら、インプレッサは「乗り手の技量が試されるアナログ兵器」。DCCDという名のダイアルは、乗り手とクルマを繋ぐ対話の手段だ。乗りこなすにはスキルが要るが、マスターした時の喜びは計り知れない。クルマを「操る」という感覚を、最もダイレクトに味わえる一台。

■ 辛口コラム:コンピューターを信じるか、自分を信じるか

90年代の首都高には、二つの流派があった。 三菱の赤い悪魔、ランサーエボリューション。そして、スバルの青い稲妻、インプレッサWRX。 ランエボは、AYCという名の賢い頭脳で、誰が乗っても速く走れる未来を示した。 一方、インプレッサは、DCCDという名の無骨なダイアルをドライバーに差し出し、こう言った。「お前はどうしたい?あとは自分で決めろ」と。 コンピューターを信じるか、自分の腕を信じるか。それは、走り屋にとって永遠の問いだ。そして、後者を選んだ者たちの腕の中で、この青いマシンは、ただひたすらに輝きを増していったのである。

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