
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | 日産 |
駆動方式 | 4WD (ATTESA E-TS PRO) |
エンジン | RB26DETT 直列6気筒 ツインターボ |
総排気量 | 2,568cc |
最高出力 | 280ps / 6,800rpm |
最大トルク | 37.5kgf・m / 4,400rpm |
全長×全幅×全高 | 4,675×1,780×1,360mm |
車両重量 | 1,540kg |
トランスミッション | 5速MT |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: R32の弱点であったボディ剛性と空力性能を改善し、ホイールベースを延長することで、より高い高速安定性を手に入れた3代目GT-R。特に「V-spec」に搭載された「ATTESA E-TS PRO」は、後輪の左右駆動力も制御するアクティブLSDを備え、コーナリング脱出時のトラクション性能がさらに向上している。 R32ほどの軽快感はないが、その分、高速域での安定性は絶大。エンジンも改良され、中速域のトルクが太くなったことで、より扱いやすくなった。C1のようなタイトなコースよりも、湾岸線のようなハイスピードステージで真価を発揮するGTカー的なキャラクター。
オススメセッティング:
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: GTカーとしての長所を伸ばしつつ、回頭性を改善する。
- パワーユニット: R32と同じく、ECUチューンとブーストアップで簡単に400ps近くまでパワーアップが可能。
- 足回り: サスペンションを交換し、フロントのトーをわずかにアウトに向けることで、ターンインでのアンダーステアを軽減できる。
- 駆動系: ATTESA E-TS PROの設定を調整し、リアへのトルク配分を増やすことで、よりFRライクな挙動に近づける。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: ニュル最速のDNAを、首都高最速の伝説へ昇華させる。
- パワーユニット: RB26DETTのフルチューン。1000psを超えるパワーで、湾岸線の最高速レコードを狙う。
- 軽量化: 徹底的な軽量化で、弱点である重さを克服。運動性能を向上させる。
- 空力: 大型GTウィングとアンダーパネルを装着し、200km/hを超える領域での安定性を完璧なものにする。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『不遇の“マイナス21秒ロマン”』 R32に比べて大型化・重量化したことから、発売当時は一部のファンから「失敗作」という不当なレッテルを貼られた悲運のモデル。しかし、日産が自らニュルブルクリンクに持ち込み、R32よりも21秒も速いラップタイムを叩き出したことで、その実力を証明した。現在では、その高い安定性とGT性能が再評価されている。
- 国外での評判:『ニュルを制した、最初の日本車』 市販車として世界で初めて、ニュルブルクリンク北コースで「8分切り」を達成したクルマとして、海外で高く評価されている。この偉業により、R33は「GT-R」の名を、日本のレースシーンだけでなく、世界のパフォーマンスカーの頂点へと押し上げた。その功績は、R32の無敗神話にも劣らない。
- ゲーム内での評価:『湾岸の超特急』 R32が「C1の王者」なら、R33は「湾岸の王者」。その圧倒的な高速安定性は、300km/hを超えるようなハイスピードバトルにおいて、絶対的な安心感をプレイヤーに与える。ピーキーな挙動が少ないため、初心者でも扱いやすいGT-R。速さと安定性を両立したいプレイヤーにとって、最高の選択肢となるだろう。
■ 辛口コラム:その価値は、サーキットが証明した
R33は、生まれた時から十字架を背負っていた。「偉大なるR32の後継車」という、あまりにも重い十字架を。 R32より大きく、重い。ただそれだけの理由で、R33は「駄作」の烙印を押された。人々は、その中身を見ようともせず、ただ数字だけで判断したのだ。 日産は、沈黙で応えた。そして、一台のR33を、世界で最も過酷なサーキット「ニュルブルクリンク」に送り込んだ。結果は、7分59秒。市販車初の8分切り。それは、R32よりも21秒も速い、圧倒的なタイムだった。 R33は、誰に何を言われようと、ただ黙々と走り、その実力を自ら証明してみせたのだ。口先だけの批評家たちを、圧倒的な結果で黙らせる。なんとクールで、なんとGT-Rらしいリベンジの物語だろうか。