ライバルチーム

DEPARTURES(デパーチャーズ)


概要

首都高C1外回りを主な舞台とするチーム「DEPARTURES」。
かつて警察や金融などの社会的地位を持っていた者から、音楽好きや教師といった異色の経歴を持つ者まで、多彩なバックグラウンドを持つメンバーが集結している。
共通するのは「スピードと非日常への渇望」であり、彼らは走りを通じて日常からの解放を求めている。
チーム名の「DEPARTURES」には、過去との決別と新たな旅立ちという意味が込められている。

  • 出現エリア:C1 外回り
  • チーム台数:5台
  • 代表車種:レヴォーグ STI、WRX STI など

メンバー一覧

ハッピーチャッピー(リーダー)

  • 名前:渡嘉敷 美智朗
  • 職業:情報屋
  • 車種:SUBARU LEVORG STI Sport R EX (VNH) ’21
  • プロフィール
     カーチェイスに憧れて警察官になったものの、上層部の情熱に欠けた姿勢に幻滅して辞職。妻子を捨てて首都高に舞い戻り、走りの世界で解放感を得るようになった。彼にとって「加速」こそが全てであり、警察時代に身に着けた追跡技術をさらに磨き、相手の死角から一気に加速する。

スイートサレンダー

  • 名前:佐野 みちか
  • 職業:都立高校数学教師
  • 車種:SUBARU LEVORG STI Sport R EX (VNH) ’21
  • プロフィール
     クールな雰囲気を持つ女性ドライバー。豊富なデータを基に緻密な走りを展開し、安定感はチーム随一。しかし、リーダーであるハッピーチャッピーの苛烈な指示に恐怖心を抱いており、心理的に揺れ動いている。

クールサイト

  • 名前:相馬 圭
  • 職業:ホームページ運営
  • 車種:SUBARU LEVORG STI Sport R EX (VNH) ’21
  • プロフィール
     自身の走りを動画配信するWEBサイトを運営し、フォロワーからの意見を即座に反映する危ういスタイルが特徴。注目を集めることで走りもチューンも過激化しており、サイトのアクセス数と共に危険度が増している。

グレートファイナンス

  • 名前:相沢 寛
  • 職業:証券会社勤務
  • 車種:SUBARU WRX STI Type S (VAB) ’15
  • プロフィール
     金融業界で荒れた過去を持ち、首都高でそのストレスを発散する男。過剰な生活と違法すれすれの行動で仲間に迷惑をかけることもあり、心の葛藤を抱えながら走り続けている。

アップビート

  • 名前:中野 浩幸
  • 職業:中古レコード店店員
  • 車種:SUBARU LEVORG 2.0GT-S EyeSight (VMG) ’15
  • プロフィール
     車内では常に大音量で音楽を流し続ける音楽狂。チーム内の人間関係をかき乱しがちだが、彼の存在がDEPARTURESに異様なリズムを与えている。音楽好きとして知られ、ライバルである「RHYTHM BOX」への移籍を考えているという噂もある。

“大人の走り”を名乗っていた連中が、一番大人げなく崩れていく

DEPARTURESは、シリーズ初期から続く古株チームです。『首都高バトル2』『0』『01』では、自動車雑誌の企画で集められた寄せ集め集団として描かれ、もともと知り合いではないため仲が悪い、という設定が一貫していました。そこから『X』では、年月を重ねるごとにチームワークが生まれ、「大人の走り」や「首都高で一番モラルの高いチーム」を目指す存在に変化します。ところが2025年版では、リーダーの心境変化によって“速さこそすべて”へ傾き、過激化・不和・移籍検討まで出る始末です。要するにDEPARTURESは、シリーズの中でもかなり珍しい“成熟したはずのチームが逆に壊れていく”タイプです。

過去作との比較

これは成長したチームではなく、成長後に壊れたチームである

過去作との比較でいちばんおいしいのはここです。
初期のDEPARTURESは、雑誌企画の寄せ集めゆえにまとまりがないチームでした。『01』では、メンバーは癖が強く、元からの知り合いでもなく、仲はあまりよくないとまで書かれています。ただしその時点でも、渡嘉敷美智朗に元警察関係の有力者という噂があり、マシンも安全重視でボディチューン優先、パワーチューンは後回しという、“大人っぽい抑制”がありました。つまり昔のDEPARTURESは、仲が悪くても最低限の理性はあったわけです。

それが『X』になると、かなり格が上がります。
寄せ集めだったはずの面々にチームワークが生まれ、圧倒的な速さを見せつつも雑にならない「大人の走り」を目指し、マシンもパワー一辺倒ではなくトータルバランス重視。ハッピーチャッピーは“首都高で一番モラルの高いチーム”を目指していたとされています。ここだけ見れば、DEPARTURESはシリーズでもかなり理想的な熟成を遂げたチームでした。

だからこそ2025年版の転落が効きます。
今作では、かつての“大人の走り”が崩れ、リーダーの思想は完全に加速偏重へ移行。メンバーの一部も過激化し、チーム内の人間関係は悪化、移籍を考える者までいると明記されています。要するにDEPARTURESは、昔は仲が悪い寄せ集め、途中でまとまった大人集団、そして今はまた崩壊寸前という、かなり生々しい経年変化を持っています。首都高バトルのチームとしては相当ドラマが濃いです。

車種の特徴

スバルAWDターボで固めた“理性的な速さ”が、今は暴走の器になっている

2025年版のDEPARTURESは、ハッピーチャッピー、スィートサレンダー、クールサイトがLEVORG STI Sport R EX(VNH)、グレートファイナンスがWRX STI Type S(VAB)、アップビートがLEVORG 2.0GT-S EyeSight(VMG)という構成です。チームの主力は完全にスバルAWDターボで統一されており、しかも出現エリアはC1外回り。数字で見ると、ハッピーチャッピーが292.35、クールサイトが285.70、スィートサレンダーが282.51、アップビートが280.86で、グレートファイナンスだけが253.84に落ちます。つまりこのチーム、見た目はワゴン主体の落ち着いた大人集団なのに、中身はかなり速いです。

LEVORG STI Sport R EXは、FA24ターボで275ps/38.2kgmを発生する現代的なハイパフォーマンスツアラーです。LEVORG 2.0GT-S EyeSightもFA20ターボで300ps/40.8kgmと十分すぎる出力を持ちます。さらにWRX STI Type SはEJ20ターボで308ps/43.0kgm。つまりDEPARTURESの車種選びは、古い走り屋的な“軽さで殴る”方向ではなく、速さと安定感と実用性を全部持った、大人の4WDターボ路線です。ここだけ見れば、昔の「安全重視」「バランス重視」という思想の延長にちゃんと見えます。

ただし今のDEPARTURESは、その理性的な器を理性的に使えていません。
ハッピーチャッピーは元警察官で追跡技術をさらに磨き、死角から一気に加速するタイプ。スィートサレンダーはデータ重視の安定派だが、リーダーの苛烈な指示に恐怖を抱えている。クールサイトは配信サイトの反応を即座に走りへ反映させる危うい男で、アクセス数の増加とともに危険度も増している。グレートファイナンスは金融業界のストレスを首都高で発散し、アップビートは大音量音楽でチーム内の空気をかき乱し、RHYTHM BOXへの移籍まで噂される。つまり車は優等生なのに、乗っている人間が全員どこか壊れているのが今のDEPARTURESです。

辛口評価

口では大人、実態は中年の拗らせ集団

辛口に言えば、DEPARTURESはかなり痛いです。
昔は“モラルの高い大人の走り”を掲げていたのに、2025年版ではリーダーが速さ至上主義に転び、メンバーもつられて過激化し、チームワークまで崩れている。これ、冷静に見ると理想を語っていた大人たちが、自分の欲望に負けて内輪崩壊しているだけです。若手チームの青さよりよほど見苦しい。PHASE Xの未熟さはまだ青春で済みますが、DEPARTURESの崩れ方は完全に大人の醜態です。

しかも厄介なのは、ただの雑魚ではないことです。
LEVORGやWRXで固めた4WDターボ軍団なので、速さも安定感もある。理想だけ高くて実力が伴わないチームなら笑えますが、DEPARTURESは実際にそこそこ速い。だから余計に面倒くさい。腕も車もあるのに、人間関係と精神だけが壊れている。首都高バトルのチームとしてはかなり嫌なタイプです。

ただ、チームとしての物語性はかなり強いです。
寄せ集めで始まり、歳月でまとまり、“大人の走り”へ成熟し、最後にまた崩れる。この流れは雑な悪役チームよりずっと面白い。特にDEPARTURESは、メンバーの職業も情報屋、数学教師、サイト運営者、証券会社勤務、レコード店店員と妙に社会性が高く、だからこそ首都高で壊れていく様子に説得力があります。ただ速いだけではなく、ちゃんと人生に疲れた匂いがする。ここがこのチームの渋さです。

現実世界に存在した?

かなり“いた”寄り。ただし、ここまで綺麗には崩れない

現実世界にこういう集団がいたかと聞かれたら、かなり“いた”側です。
車雑誌やメディア企画でつながった人間、元警察、教師、会社員、個人サイト運営者、音楽好き。そういう普段は社会の中で生きている大人たちが、夜だけ別の顔を持つというのは十分ありえます。しかもスバルのAWDターボで揃えるあたりも妙にリアルです。GT-Rほど露骨ではないが、ちゃんと速くて、実用性もあり、年齢を重ねた車好きが選びそうなラインです。

ただし、現実はここまでドラマチックには揃わないでしょう。
元警察官のリーダーが家族を捨てて首都高に戻り、数学教師が恐怖を抱え、配信屋が承認欲求で暴走し、証券マンが違法すれすれで荒れ、レコード店員が別チーム移籍を噂される。これはさすがに出来すぎです。だからDEPARTURESは、実在しそうな“大人の車好きコミュニティ”を、首都高バトル的に一段濃くしたチームと見るのがちょうどいいです。リアル寄りだが、ちゃんと物語になっている。その配合が上手いです。

総評

DEPARTURESは、最新作の中でもかなり味のあるチームです。
ただの速いチームでも、ただの仲悪し集団でもない。“大人の理性”を看板にしていた連中が、その理性ごと首都高の夜に溶けていくという、かなり渋くて嫌な魅力があります。車種もスバルAWDターボで統一され、設定上の一貫性も強い。過去作から追うほどおいしいチームです。

辛口で締めるなら、
DEPARTURESは“成熟した大人のチーム”ではありません。
**“大人をやってきた連中が、首都高で自分の崩れ方を競っているチーム”**です。
だから格好いいし、同時にかなりみっともない。
その両方を持っているのが、このチームの強さです。

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