ライバルチーム

RACING STORM考察|再起を賭けた混成軍。新環状で牙を研ぐ再建チーム

概要

  • 出現エリア:新環状 右周り, 芝浦PA
  • チーム台数:6台
  • 代表車種:日産 フェアレディZ (Z32, Z33), シルビア (S15), スカイライン GT-R (R33)

チーム紹介

元プロボクサーの「赤き陽炎」素衣武留が、チーム再起をかけて率いる走り屋集団。かつては本気派とファンドライビング派で分裂した過去を持つが、現在は多様なバックグラウンドを持つメンバーが再集結している。冷静な判断力を持つリーダー、元ヤンキーの攻撃的なテクニシャン、理論派の復帰メンバーなど、個性豊かなドライバーが揃う。それぞれの走りのスタイルは異なるが、チーム全体の再興という一つの目標に向かっている。


メンバー一覧

赤き陽炎(素衣 武留)チームリーダー

  • 車種:FAIRLADY Z Version R TwinTurbo 2by2 (GCZ32) '98 (駆動方式:FR / エンジン:V6)
  • スペック:2,960cc / 279ps (6,400rpm) / 40kgm (3,600rpm)
  • 職業:消防士
  • プロフィール: 元プロボクサーという経歴を持つリーダー。どんな状況でも冷静に勝利への判断を下す。かつてはファンドライビングを信条としていたが、ある出来事を境にシビアな走りへと変貌。手に入れたマシンでチームの再起を目指している。

スリットモーション(金井 勇)

  • 車種:SILVIA spec-R AERO (S15) '99 (駆動方式:FR / エンジン:I4)
  • スペック:1,998cc / 250ps (6,400rpm) / 28kgm (4,800rpm)
  • 職業:フリーター
  • プロフィール: 「生きることは走ること」という人生観を持つ夜の住人。若き日の「疼き狂う心」を鎮めるため、ひたすらに走りを追求する。チューニング費用に悩まされた過去も。女性からのアプローチをよそに、走ることだけを純粋に追い求めている。

フレキシブルカラー(海老川 勉)

  • 車種:SKYLINE GT-R V-spec (BCNR33) '97 (駆動方式:4WD / エンジン:I6)
  • スペック:2,568cc / 279ps (6,800rpm) / 38kgm (4,400rpm)
  • 職業:科研研究家
  • プロフィール: かつてのチーム分裂時、両派の考えを理解していた中道派。一度はチームを離れたが、現在のチームに復帰した。その走りは派手さこそないが、マシンの性能を最大限に引き出す、極めて柔軟で無駄のないスタイルが特徴。

クレームブレイカー(根本 美知子)

  • 車種:FAIRLADY Z Version ST (Z33) '05 (駆動方式:FR / エンジン:V6)
  • スペック:3,498cc / 305ps (6,400rpm) / 38kgm (4,800rpm)
  • 職業:デパート店員
  • プロフィール: 元ヤンキーで、高いドライビングテクニックを持つ。相手のラインに触れるかのような攻撃的な走りでミスを誘う、オフェンシブなスタイル。経験を積み、以前のような力任せの走りは影を潜め、冷静さを身につけている。

バーゲンドットコム(熊井 不二男)

  • 車種:ATENZA SPORT 23Z (GG3S) '03 (駆動方式:FF / エンジン:I4)
  • スペック:2,273cc / 234ps (6,400rpm) / 28kgm (4,000rpm)
  • 職業:デパート店員
  • プロフィール: クレームブレイカーの同僚。「物事の些細な一面に気付く才能」を活かし、自身の弱点を着実に改善していく努力家。最近ではチーム全体に関わる役目も担う。自身の課題であるコーナリングの甘さを克服すべく、足回りのチューンに着手した。

暁の閃光(立山 勇)

  • 車種:TOYOTA 86 GT (ZN6) '12 (駆動方式:FR / エンジン:F4)
  • スペック:2,097cc / 238ps (7,200rpm) / 25kgm (5,600rpm)
  • 職業:救急救命士
  • プロフィール: 走り屋としての本当の居場所を探し求める真面目な男。リーダーである「赤き陽炎」の走りに惹かれてチームに参加。マシンはまだライトチューンだが、救急救命士として培われた高い集中力とプレッシャーへの強さを持つ。安全運転が信条。

①チームの特徴

このチームの面白さは、統一感の薄さがそのまま個性になっているところだ。新環状右回りと芝浦PAに現れる6台編成で、主な顔ぶれはZ32、Z33、S15、R33 GT-R。加えて現行メンバーにはアテンザや86まで混じる。日産色が濃いのに、全部が日産で揃うわけでもない。駆動方式も考え方も混成だ。普通なら散漫に見える構成だが、RACING STORMはそこを“再建途上のチームらしさ”に変えている。ひと目で完成された軍団ではない。未完成のまま前へ出てくる集団である。

しかもリーダーは元プロボクサー上がりの「赤き陽炎」。冷静に勝ち筋を読む男だという。一方で、元ヤン気質の攻撃派、理論重視の復帰組、職場つながりの実務派、真面目すぎる新人までいる。チーム紹介の文面どおり、走りの流儀は一枚岩ではない。だからこそ面白い。RACING STORMは、同じ車で揃えた美しい隊列ではなく、色の違う連中をどう前へ進ませるかで成り立っている。雑味がある。だが、その雑味が首都高では意外に効く。

②過去作での活躍

RACING STORMは今作の新顔ではない。少なくとも『TXR3』『Import Tuner Challenge』『Tokyo Xtreme Racer (2025)』で継続して確認できる古参チームだ。しかも過去作のプロフィールは実にわかりやすい。合併と吸収を繰り返して大きくなった代わりに、メンバー同士の結びつきは弱い。リーダーのRed Sunfireを中心とする本気派と、Tactical Oasisに付くファンドライビング派に割れ、内部対立が絶えない――そう書かれている。速さ以前に、まず空中分解しそうなチームだったわけだ。

今作でそこは大きく変わった。2025年版では、その深い亀裂が数年前に決定打となり、半数が離脱。戦力は大きく削られた一方、残ったメンバーは走りへの情熱で強く結ばれ、新メンバーを交えた再起を目指しているとされる。昔は拡大の代償でまとまりを失った。今は縮んだ代わりに芯ができた。この変化は大きい。チームとしては弱体化だが、集団としてはむしろ今のほうが筋が通っている。

③現実世界に存在していそうか?

かなり、いる側だと思う。理由は単純で、人間関係があまりにも現実的だからだ。寄せ集めで規模を広げ、思想の違いで割れ、主導権争いで疲弊し、それでも何人かは残って立て直しを図る。こういう話は走り屋に限らず、趣味の濃い集団では珍しくない。しかもRACING STORMは、元プロレーサー上がりの“楽しさ重視”まで過去に抱えていた。速さだけを求める派と、走る行為そのものを楽しみたい派がぶつかるのも、やけに生々しい。

車種構成も同じだ。Z32、Z33、S15、R33 GT-R、アテンザ、86。理想の一枚看板ではないが、再建中の混成チームとして見ると妙に納得できる。古いパワー系、扱いやすいFR、理論派向けの4WD、手頃な後発組。現実の集まりは、たいていこういう風に揃いきらない。そこがむしろ本物っぽい。きれいに整った名門ではない。だが、PAに並んでいたら一番それらしく見える類のチームだ。

④総評

RACING STORMの長所は、過去を引きずりながらも前へ進む意思が見えることだ。車種の雑多さも、メンバーの温度差も、本来なら欠点になる。だがこのチームは、それを再建物語の材料に変えている。ここが強い。

弱点もはっきりしている。完成度ではない。美しさでもない。まだ“まとまり切っていない”ことだ。だから名門のような威圧感はないし、ワンテーマで押し切るチームほどの切れ味もない。だが、それでいい。RACING STORMは完成された精鋭ではない。傷のある連中が、もう一度チームの看板を立て直そうとしている再建集団である。

-ライバルチーム