
■ 基本スペック (ノーマル時)
項目 | スペック |
メーカー | ホンダ |
駆動方式 | FF |
エンジン | K20C VTEC TURBO 直列4気筒 |
総排気量 | 1,996cc |
最高出力 | 310ps / 6,500rpm |
最大トルク | 41.0kgf・m / 2,500rpm |
全長×全幅×全高 | 4,390×1,880×1,460mm |
車両重量 | 1,380kg |
トランスミッション | 6速MT |
■ ゲーム内での特性・オススメセッティング
特性: これまでのタイプRが持っていた「高回転型NAエンジン」という哲学と決別し、2.0L VTECターボエンジンを搭載した新世代の怪物。2,500rpmという低回転で41kgf・mもの大トルクを発生し、どの速度域からでも暴力的な加速を見せる。 そのパワーは、もはやFFの限界を超えており、強烈なトルクステアとの戦いは避けられない。エアロダイナミクスを突き詰めたボディは高速安定性に優れ、湾岸線でもターボ勢と渡り合える戦闘力を持つ。乗りこなすには、パワーを路面に伝える繊細なアクセルワークが要求される。
オススメセッティング(B案):
- ライトチューン向け (Lv.3程度)
- 方向性: 暴れ馬のようなパワーを手懐ける。
- タイヤ・ブレーキ: 真っ先に最高級のタイヤとブレーキシステムに交換する必要がある。310psのFFを受け止めるには、ノーマルでは全く容量が足りない。
- LSD: ノーマルでも強力なヘリカルLSDを装備しているが、よりロック率の高い機械式LSDに交換することで、トルクステアを緩和し、立ち上がりのトラクションを向上させることができる。
- パワーユニット: まずはECUチューンで過給特性をマイルドにし、扱いやすさを重視するのも一つの手。
- フルチューン向け (Lv.MAX)
- 方向性: FFの枠を超えた「タイムアタックマシン」を創り上げる。
- パワーユニット: パワーユニットを最大まで強化すれば、400psオーバーも容易に達成可能。もはや直線ではGT-Rやスープラにも匹敵する。
- サスペンション: リアのトーションビームという構造的な弱点を補うため、最高級の車高調とセッティングが必須。ロール剛性を高め、FFながら四輪で曲がるような安定志向のセッティングを目指す。
- ボディ: 徹底的な軽量化で、重さという最大の弱点を克服する。
■【評価と立ち位置】
- 国内での評判:『速さこそ正義、を証明した異端児』 伝統のNAエンジンを捨て、ターボ化に踏み切ったことで、発売当時はファンから賛否両論を巻き起こした。しかし、ニュルブルクリンクでFF最速ラップを記録したその圧倒的な速さは、批判の声を黙らせるのに十分な説得力を持っていた。国内では750台の限定販売だったこともあり、現在では希少なモデルとして高値で取引されている。
- 国外での評判:『ホットハッチ戦争の最終兵器』 主戦場である欧州では、ルノー・メガーヌRSやVW・ゴルフRといったライバルと熾烈な「FF最速」戦争を繰り広げた。その中でFK2は、過激なスタイリングと、ライバルを圧倒するパワーで強烈なインパクトを残し、シビック タイプRの名を再び欧州の頂点に轟かせた。ただし、硬すぎる乗り心地は多くのメディアで指摘された点でもある。
- ゲーム内での評価:『哲学を捨て、最強の矛を手に入れた存在』 歴代タイプRとは全く別の乗り物。EK9やDC2がコーナーの切れ味で勝負する「技巧派」なら、FK2はパワーで全てを解決する「パワーファイター」。その暴力的な加速は、どんな相手でもストレートでねじ伏せることを可能にする。C1でも速いが、その真価は湾岸線のような高速ステージで発揮される。もはやFFの土俵ではなく、ハイパワー4WDやFRと同じ土俵で戦える、新時代のタイプR。
■ 辛口コラム:魂を売って、ニュルの王冠を手にした日
タイプRとは何だったのか。それは、非力な大衆車をベースに、F1エンジンのように甲高い咆哮を上げる超高回転エンジンを詰め込み、贅肉を削ぎ落として創り上げた、ピュアなアスリートだったはずだ。 だが、FK2は違う。時代の流れ、そして「ニュルブルクリンク最速」というたった一つの称号のために、タイプRは、そのアイデンティティであったNAエンジンという魂をあっさりと悪魔(ターボ)に売り渡した。 手に入れたのは、誰もがひれ伏す圧倒的な「速さ」。失ったのは、9,000rpmまで回すことでしか得られなかった、乗り手との「対話」と「官能」。FK2は、我々に問いかける。クルマの魅力とは、絶対的なタイムなのか、それとも非効率なロマンなのか。この問いにどう答えるかで、あなたがFK2を愛せるかどうかが決まるだろう。